東日本大震災から15年――。政府の地震調査委員会によれば、南関東でマグニチュード7クラスの地震発生確率は今後30年以内で70%程度とされる。

 明日来ても、おかしくない数字だ。

 そのとき、セレブたちが住むタワーマンションの住人たちは、倒壊を免れても地獄を見ることになるという。専門家が指摘するタワマンの脆弱性とは……。

「2025年12 月、政府の中央防災会議が12年ぶりに首都直下地震の被害想定を見直しました。建物の耐震化などにより改善したものの、死者約1万8000人、全壊・焼失建物は約40万棟、経済被害は約83兆円に上るとしています」(全国紙社会部記者)

 そんな中、思わぬ地獄が待ち受けているのが、「地震に強い」とされる湾岸タワーマンションの住人だ。

「東京都防災会議の被害想定報告書によれば、都内で最大約2万2000台ものエレベーターが停止し、利用者が閉じ込められます」(前同)

 復旧には「1週間から10日」、損傷があれば「数か月」と内閣府・東京都の報告書も警告する。

『限界のタワーマンション』(集英社)の著者、住宅ジャーナリストの榊淳司氏が話す。

「東日本大震災の際、最長で3日間エレベーターが動かなかった事例がありました。震度7が来れば1週間、2週間放置される可能性は十分にありえます」

 2万台が同時停止する規模の災害では保守員の数は圧倒的に不足する。しかも大震災直後は道路の液状化や渋滞で業者の車両すら、たどり着けない。地上40階に住む場合、配給の水を得るために1階まで降りるには約800段の階段を往復しなければならない。

 さらに、エレベーターが止まれば上層階の住民がロビーに毛布を抱えてあふれ返ることになる。

「20階の住民でも生活は破綻します。30〜40代の大人でも、1日1往復が限界でしょう。2往復なんて、まず無理です」(前同)