横綱、親方として、相撲を通じて日本文化や神事に長らく関わってきた貴乃花。自身が体験したことや、本を読んで学んだこと、そして、心に残った“ニッポンの魅力”を、歴史の話も交えながら伝えていく。

 ピラミッドと聞くと、我々はエジプトの巨大遺跡をまず思い浮かべますよね。

 でも、実は日本にもピラミッドがあるんです。ただし、エジプトの遺跡のように石積みの四角錐の建造物ではなく、日本の場合は、草木が生い茂った自然の山なんです。

 最も有名なのが広島県庄原市にある“葦嶽山(あしたけやま)”です。どの方角から見ても三角形に見えるシルエットは、まさにピラミッド。さらに興味深いことに、山中からは謎の巨石群までもが見つかっています。

 この山を調査したのが、ピラミッドの研究家・酒井勝軍さんです。明治7年(1874年)に山形県で生まれ、牧師として活動しつつ、海外に渡り宗教の研究をして、昭和9年(1934年)に葦嶽山を日本の第1号ピラミッドだと発表しました。以降、全国各地で、ピラミッドと見られる山を見つけています。