■国家の中枢は四国にあった!?

 それは、神武東征よりもはるか昔、『古事記』に描かれている“国生み神話”をもとに、淡路島から、阿波(四国)、隠岐島、九州、壱岐島、対島、佐渡島、本州の順番で古代国家が形成されたという説です。

 国生み神話は、伊弉諾尊(イザナギ)と伊弉冉尊(イザナミ)の二柱が、日本列島の島々を作ったという古代のお話。島が誕生する順番は前述の通りです。

 これを神話ではなく現実に起きたことと捉え、島=国家とすると、淡路島や四国が最初の国で、本州(大和)が最後になります。

 そして、初代の神武天皇の後、記録がほとんど残っていない、第2代綏靖(すいぜい)天皇から第9代開化(かいか)天皇までの“欠史八代”の間に、なんらかの理由で国家の中枢が、四国から本州へと移された。

 結果、四国の古代国家の時代は国生みという神話へと変化し、後世に伝わったと、そう推測されています。

 この説の証拠として挙げられるのが、徳島県の吉野川にある、善入寺島です。日本最大の川中島で、かつては約3000人の住民がいました。

 当時は、粟嶋と呼ばれていたそうで、“あわしま=阿波”という地名の共通点があります。