横綱、親方として、相撲を通じて日本文化や神事に長らく関わってきた貴乃花。自身が体験したことや、本を読んで学んだこと、そして、心に残った“ニッポンの魅力”を、歴史の話も交えながら伝えていく。

 3月に、福岡県那珂川市にある『安徳大塚古墳』で、円筒埴輪の破片が発掘されたと、発表されました。

 円筒埴輪とは、丸い筒の形をした、土管のような見た目の埴輪のこと。4〜6世紀頃に多くの古墳で使用され、一説によれば、墳丘に並べて境界のような役割をしていたそうです。ここからは死者が眠る聖域だよと、古代の人は円筒埴輪を使って表したんでしょう。

 今回、安徳大塚古墳で見つかった埴輪の破片は、福岡平野で見つかったものの中で最古クラスの可能性が高いそうです。それだけ貴重な発見なので、歴史ファンとしては嬉しいですね。

 このニュースを機に、私も、埴輪について知りたいなと思いました。

 そもそも、埴輪と相撲には深い関係があります。野見宿禰(のみのすくね)という人物をご存知ですか?

 宿禰は、出雲国出身の力士です。第11代垂仁天皇の前で、初の天覧相撲となる“力くらべ”をして、相手の當麻蹶速(たいまのけはや)に勝利した。その後、古代宮中で“相撲節会”が執り行われるようになり、それが今日の相撲へとつながっています。いわば、宿禰は相撲の開祖なんですね。