2023年2月末、数多くの人気番組を手がけてきたテレビプロデューサーがテレビ東京を去った。『家、ついて行ってイイですか?』のプロデューサーを務め、2021年にはYouTubeチャンネル『日経テレ東大学』のプロデューサーとなり、登録者数は100万人を超える人気を得た。売れに売れていた高橋弘樹は、なぜ会社を辞めたのか――。【第3回/全4回】

 テレビ東京入社10年目で日本民間放送連盟賞・最優秀賞、ギャラクシー賞をダブル受賞。若くして売れたテレビマンの高橋氏が出世した仕事術とは?

――高橋さんは入社10年目の2015年に『家、ついてってイイですか?』でギャラクシー賞を受賞するなど若くして出世されたかと思います。ご自身を振り返ってテレビマンとして番組作りで意識したのはどういった点ですか?

 番組制作において、視聴率はすごく意識してます。”知らなかったこと・面白かったこと・難しいこと”を作って見てもらう仕事なんで、見てもらわないと意味ないとは思いますね。

 ちゃんと正しく面白く伝えられたかなっていう意味で言うと批判もあるかもしれないけど、見られないコンテンツは意味ないということ。さらに言うと、エンタメやジャーナリズムに関しては、見られることを放棄したコンテンツはあんまり意味がないんじゃないかなと思います。

 そのため、僕はネガティブな意見を読んで真摯に受け止めて「こういうこと思う方がいるんだ」って思うのは大事です。ネガティブな意見が、全体としてどれくらいの割合なのかちゃんと見て参考にはしてますね。