■錦糸町は25万円、板橋でも20万円超、都内の驚きの賃貸事情

 たとえば、駅前の場外馬券場を中心に立ち飲み店や居酒屋が軒を連ね下町のイメージも強い墨田区・錦糸町。そこでも50平米台の2LDKともなれば管理費込みで25万円前後が相場となる。

「さすがに高いと思いもう少し、家賃の安いエリアを探そうと思いました。そこで埼玉県との県境でもある板橋区のマンションを探してみたのですが、希望する駅近物件ともなると築20年超の物件でも家賃は20万円ほど。引っ越すとなれば、引っ越し費用に加えて敷金・礼金がそれぞれ家賃の1か月分は必要になりますし、なかなか踏ん切りがつきません」

 右肩上がりの賃貸相場。この現象は大都市圏を中心に全国各地で確認されているという。不動産事情に詳しい関係者が話す。

「大阪市内では50~70平方メートルの広さがあるファミリータイプのマンションの家賃平均が13万2579円。大阪市内で働く2人以上世帯の月の平均可処分所得は42万378円ですから、家賃が手取りの3割ほどです。福岡市内でもファミリータイプのマンションの家賃は平均で10万1931円。世帯の月の平均可処分所得が44万9810円ですから、市内で生活する家庭の多くは手取りのおよそ1/4が家賃で消える形です」

 前出の中村さんがこう嘆く。

「大学を卒業して散財もせず真面目に働いてきたのに、ファミリー向けのマンションに住むのも難しいなんて……。都内で働いているのに、これでは23区になんて住めないじゃないですか。狭い部屋で子育てをしろということなんでしょうか……」

 今後、子供の成長と共に家賃だけでなく教育費など更なる出費が必要になるであろうことが予想される中村家。子供が小さい今、すぐに引っ越すべきなのか。税理士法人アクシア代表社員で、公認会計士・税理士、CFP資格(日本やアメリカなど世界各国・地域で認定されている国際的なファイナンシャル・プランナーの最上位資格)を持つ宮岡秀峰氏が解説する。