■宇宙の誕生がAIで解明できる時代に!?
――輪廻転生は、仏教独特の考え方なんですかね。
養老 そんなことありません。世界中、どこにだってありますよ。ただ、一神教の世界では、そういうのはすべて迷信で片づけちゃう。
貴乃花 ちなみに、先生、私、量子力学も気になるんですよ。宇宙の誕生に興味があって、最近、どうやら解明できそうだぞ、と言われてきているじゃないですか。
養老 僕らが学び始めたころは分子や素粒子の非常に小さな世界だったんだけど、それがだんだん、目に見えるぐらいの大きさの世界になって、それが、どういう結果を起こすかと。そういうことを今の専門家が考えているんじゃないですかね。
以前は、考えにくかったんですよ。なぜなら、世界が広すぎて、膨大な計算が必要だった。それが今、AIが登場したでしょ。だから、AIに計算をさせてみようとなっている。
――やはりAIの登場は、人類にとって大きい、と。
養老 大きいですよ。先ほど、宇宙は誰かのシミュレーションじゃないかと言いましたけど、それはつまり、「コンピュータの世界」ということですからね。まさにAIが、これから考えるようなこと。だから、この後、世界がどんなふうに変化していくのか、僕は毎日、気になっています。
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AIは世界を、どう変えるのか!? 次回に続く!
貴乃花光司(たかのはな・こうじ)
1972年8月12日、東京都生まれ。88年、藤島部屋に入門。92年の初場所で、史上最年少の19歳5か月で幕内初優勝。兄・若乃花と「若貴フィーバー」を巻き起こす。94年11月に第65代横綱に昇進。幕内優勝22回。生涯戦歴は794勝で、「平成の大横綱」と呼ばれた。2018年に日本相撲協会を退職し、現在はテレビ、講演会等、幅広く活躍中。
養老孟司(ようろう・たけし)
1937年、神奈川県鎌倉市生まれ。東京大学医学部卒業。東京大学名誉教授。専攻は解剖学。2003年出版の『バカの壁』は460万部を超えるベストセラーに。