■次なるブームはつけ麺!?
このコラボからも分かるように日本海を越えて隣国へ広がったラーメン文化は、もはや海外の日本式ラーメンと侮れる段階ではないのだ。日本の名店とコラボするほどなのだから、ソウルで提供される一杯もかなりのレベルと見て間違いないだろう。
さらにソウルでは、東京の最先端ラーメンを研究し、その味や技術を再現しようとする店が次々と現れているという。中でも韓国で今、注目を集めているのは近年、日本でも人気の『昆布水つけ麺』だ。
「見た目がクリアな鶏水系が流行した今、次に韓国で伸びそうなのは、麺が昆布水に浸かった昆布水つけ麺では。昆布水特有のぬるっとした食感も韓国人には受け入れられている。アジアで流行るなら韓国が有力でしょう」(前出の藤野氏)
その人気を証明するかのように東京・秋葉原にあるホタテの旨味を全面に押し出した昆布水つけ麺の名店『Tokyo Style Noodle ほたて日和』には、連日韓国人のお客さんが来店するという。聞いてみると、昆布水つけ麺の有名なお店として、韓国でも人気があるとのこと。それだけ韓国で『昆布水つけ麺』の注目度が高まっているということだろう。
また、ラーメン人気が高まるにつれて、韓国の人気店では自家製麺を打つ店も珍しくなくなっているという。
「麺へのこだわりはかなり強く、様々な自家製麺を今回の旅でも食べることができました。各店舗に製麺室は当たり前のようにあります。もちろん韓国にも製麺所は多数ありますが、それでも自家製麺を使うのは、麺をスープに合わせて最適化できるし、風味と食感の作りこみを大切にしているからでしょう。また、日本と同じく店のブランディングとして、取り入れている側面もあると思います」(前同)
熱を帯びる韓国ラーメン業界。その一方で、今後の課題も見えてきている。
「朝から人気店の前に並ぶのはほぼ男性客ばかり。韓国は美容や健康大国だけに女性客がラーメンを敬遠している向きはあるかもしれません。街中のお粥店の前には朝の7時から女性の大行列ができている。あの女性客の列をラーメン側にどう振り向かせるかも、今後のソウルのラーメンビジネスのテーマだと思います」(藤野氏)