新生活シーズンが始まって早1か月。新社会人として4月から働き始めた人の中には、初の長期連休となるGWに地元へ帰省した人も少なくないだろう。そんな1人が都内で働く山中大河さん(23・仮名)。山中さんはこの4月に国内の大手インフラ企業に就職し、働き始めたばかりだという。

 山陰地方出身で学生時代は奨学金を受けとりながら東京にある大学の寮で生活していたという山中さん。社会人となり初めて1人暮らしを始めたという。そんな山中さんが現在の会社への就職を決めた理由の1つが30万円という高額な初任給だ。しかし、実際に1人暮らしを始めてみると待ち受けていたのは30万円の給料を受け取ろうが都内ではカツカツの暮らししかできないという厳しい現実だった。今回は山中さんの初めての1人暮らしを検証する。

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 GWに自宅へ帰省した山中さんを見て母はすぐ異変に気がついたという。山中さんの母が話す。

「初任給が30万円も貰える有名企業に息子は内定したのでこれで安心だとばかり思っていたのですが、実際はそんなことは全然なかったようなんです。帰省した姿を見ても学生時代に比べると明らかに痩せていて……。最初は働き始めて疲れてしまったのかと思ったのですが、どうやらそうではなかったようなんです」

 不安になった母が「ちゃんと食べているの? 大丈夫?」と尋ねるも山中さんはどこか上の空。よくよく話を聞いてみると「連日、慣れない仕事で忙しいからか、休日も昼まで寝てしまい食事はコンビニ弁当で済ませてばかり。趣味の筋トレも疎かになっている」と言う。

 しかし、山中さんは六大学卒、就職活動でも初任給30万円のインフラ企業にしっかり就職を決めており、決して要領の悪いタイプではない。話を聞いていると浮かび上がってきたのは山中さんの実家がある山陰地方では高給に分類される月給30万円も、賃貸物件の価格が高騰している東京ではギリギリの生活を余儀なくされるという現実だった。