■同じ俳優が演じる“2人の母”の意味
さらに見逃せないのが、英人の母・野本遥香と、光誠の母を同じ宗清が1人2役で演じていることだ。
光誠の母は、1991年、家にほとんど寄りつかなかった夫・大誠(松尾貴史/66)に愛想を尽かし、家を出て行った人物。一方、英人の母・遥香もまた、大誠がかつて商店街を訪れた際に不倫したと噂されており、英人と光誠に血縁関係がある可能性も示されている。
ただ、同じ宗清が1人2役で演じている以上、英人の母と光誠の母にはなんらかのつながりがあると見たくなる。もし遥香が未来改変の代償で命を落とし、その後、光誠の母として“リボーン”していたのだとすれば、本棚の違和感や大誠をめぐる過去にも一本の線が通る。
第6話終盤では、光誠が階段から突き落とされた瞬間の回想が描かれた。そのシルエットに対し、ネット上では《シルエット的に女性かなぁ》《押してる人髪長いよな…?》と、“女性犯人説”に注目する声も上がっている。
ここで浮かぶのが、突き落とし犯=母親・野本遥香説だ。
もし遥香が光誠の母に転生していたのなら、彼女は26年の世界で、根尾光誠があかり商店街を買収し、池谷金平(柳沢慎吾/64)を死に追いやった事実を知った可能性がある。商店街を守るため、そして金平の死への怒りから、光誠を階段から突き落とした――そんな見方もできる。
第7話では、20年のコロナ禍に突入し、再びあかり商店街が大きな危機に直面するという。未来を変えるほど、別の場所で歪みが生まれる『リボーン』の世界で、英人の母・遥香は本当にただの故人なのか。第6話で浮上した母親転生者説は、光誠を突き落とした犯人考察にもつながる重要な鍵になりそうだ。
ドラマライター・ジュン
幼少期から映画を観ることが好きで、物語そのものの面白さはもちろん、「この作品はどうやって作られているのか」という裏側にも強く惹かれてきた。過去にはドラマや映画のロケーションコーディネーターとして現場に携わり、ロケ地選びや撮影準備などを通して、作品作りのリアルを肌で学んだ。そうした経験を重ねるなかで、俳優の芝居、演出、脚本、美術といったさまざまな要素が積み重なり、ひとつの映像作品として立ち上がっていく瞬間に、ますます心を奪われるように。いまは旬のドラマや映画を欠かさずチェックしつつ、張り巡らされた伏線や演出意図を読み解きながら、物語の核心やその先の展開に思いを巡らせる時間を何より楽しみにしている。