■意外な人気メニューは「シャンプーブロー」
インバウンド需要が業界内で高まり始めた当初、店舗では意外なメニューが人気を集めていたそうだ。前出の浅野氏が続ける。
「当初は美容室で髪を洗い、ドライヤーやブラシで髪型を整える“シャンプーブロー”が人気を集めました。外国人特有のくせ毛の方がホテルのドライヤーだけで髪を整えるのは難しい。外国人観光客の方は旅先までコテやアイロンを持参しない方も多いです。そのため、滞在先で2000円~3000円ほどで髪を整えられるなら、美容室を利用しようという感覚なのだと思います」(前出の浅野氏)
徐々に来店が増え始めたインバウンド客。彼らにネット上で口コミを書いてもらうように頼んだところ、その口コミを読んで来店するインバウンド客が急増したという。
「周囲の美容室を見ても、外国人のお客様が増えている実感はあります。ネット上で美容室を予約できるサービスも出てきていますが、まだ飛び込みで来店される方が多いですね。“今からできますか?”と来られて、空いていればそのまま席に座ってもらう。30分後や1時間後なら案内できると伝えると、その時間にまた戻ってくる方も多いです」(前同)
外国人客を取り込むためには、店の打ち出し方も変わるという。
「日本人向けにはカット、カラー、パーマなどサロンごとの強みを見せますが、旅行者にはシャンプーブローやヘアセット、カット、縮毛矯正など、旅先で分かりやすく役に立つメニューが響きやすいですね。滞在期間を気持ちよく過ごしたいという需要が大きいのだと思います」(同)