■買収計画が消えなければ、恨みも消えない

 これまでも『リボーン』では、危機を回避しても、別のピンチが英人(高橋/1人2役)たちを襲う展開が繰り返されてきた。第7話でも、英人が感染症対策グッズでコロナ禍で危機に陥ったあかり商店街を救い、商店街の資金も潤沢になったはずだった。ところが、その資金は父・英治(小日向文世/72)が株式投資に回して失敗。結果、商店街の資金は底をついてしまう。歴史を変えた代償は、形を変えて訪れる世界なのだ。

 だとすれば、あかり商店街買収の話は今後も確実に進んでいくと見て間違いないだろう。そもそも物語の核心である光誠(高橋/1人2役)を階段から突き落とした真犯人は誰なのか――。

 それを明確に描くには、物語がもう一度あの転落シーンにまでたどり着く必要があるからだ。あかり商店街の買収話が消え、光誠が誰からも恨みを買わなくなれば、そもそも階段から突き落とされる状況が成立しにくくなる。

 つまり、光誠を階段から突き落としたのは誰なのか? というこの物語、最大の謎を解決するためには光誠はこのまま誰かの恨みを買い続ける必要があるのだ。

 第5話の最後で描かれたように、犯人候補はNEOXISに関わる人間かあかり商店街の関係者に絞られている。

 もし“突き落とし犯”がNEOXIS側の人間だとすれば、銀行買収の失敗が大きな鍵になるだろう。未来の世界では、側近役員の財部銀平(関幸治/47)が担当した銀行買収案件で、銀行が抱えていた莫大な負債を見抜けず、そのまま買収が成立してしまった。結果、責任を問われた財部や土屋大地(阿部亮平/46)らが光誠に恨みを募らせたと考えれば、犯行に及ぶ動機としては十分だ。

 ただし、銀行買収が行われるのはNEOXISが都内に広大な土地を確保できた場合のみ。銀行買収が行われるとなるとあかり商店街の土地は既に買収されており、消滅している可能性が高い。こうなると光誠はNEOXIS内部だけでなく、商店街側からも恨みを買っていることになる。

 一方で、光誠があかり商店街を救うことに成功した場合はどうか。光誠が商店街の人々から恨まれる理由はかなり薄くなる。さらに、あかり商店街の土地を使えなければ銀行買収も成立しない。銀行買収が頓挫すれば、その後に発覚する銀行側の負債問題も表面化しないことになる。