■明かされた“先生”の正体

 このノートをめぐっては、ふみの裏の顔があぶり出されることとなる。田鎖兄弟がノートを追っていることを知ったふみは、ノートの存在が山岳写真家としての仕事に悪影響を及ぼすことを懸念。そこで、自宅を訪れた中華屋「もっちゃん」の店主、茂木幸輝(山中崇/48)に対し、何やら耳打ちをする。何かを依頼されたであろう茂木は、虚ろな顔のまま目を泳がせる。ふみの言葉には音声がない。その言葉は何だったのか。視聴者からも

《……なんだ。……さん、だ。何度再生しても、結局わからない》
《短い言葉で、もっちゃんが戸惑うような言葉って何だろ。殺せ、とか?》
《ふみさん、もっちゃんになんて言ったのよ……気になる》

 との声が上がる。ふみが茂木に語りかける様子は、まるで洗脳のようだ。しかし、より言葉巧みに相手を操る人物が、田鎖兄弟の前に立ちはだかる。

 第6話では、新たに交通事故に見せかけた殺人事件が起こる。犯人は3年前に妻を交通事故で亡くし、その復讐として犯行に及んだ。ただ、どうやら彼は、ある人物に犯行を唆されている。

「とん、とん。とん、とん──」

 復讐が正しかったのか悩む犯人に対し、市役所・福祉健康課の相談員、秦野小夜子(渡辺真起子/57)は「これでおあいこ。とんとんです」と手を握る。そして秦野は、犯人にこう呼ばれる。

「先生──」

 この呼び名にX上では、《先生キターー!》、《この人が先生だったのか!》と、第5話のラストシーンに残された“先生”の正体に沸き立つ視聴者が相次いだ。

 さらに秦野のもとには、第5話に登場した母親も訪れる。この母親は、息子が入学試験の不正隠蔽に巻き込まれた腹いせに難関国立大学の理事長を殺害した犯人だ。そして、秘匿性の高いメッセージアプリ「テレシーク」で“先生”にメッセージを送っている。

 秦野のもとへ立て続けに殺人犯が訪れていることを怪しんだ真(岡田)は、調査を開始。だが、やがて真も、秦野の話術に飲み込まれていく。

「一人で抱え込むのは、苦しくないですか──」

 両親の死後、真の心は硬い殻で覆われてきた。事件後、田鎖兄弟は親戚の家で暮らし、犯人の逮捕を待った。だが、犯人は一向に逮捕されず、弟・稔(染谷)もふさぎ込むようになる。逮捕を期待し、裏切られ、次第に皆が事件を、両親を忘れていく──それが、怖かった。

「ホントは今頃、何してた?」

 本当は、父・田鎖朔太郎(和田正人/46)のように物を作る仕事がしたかった。真は、秦野の問いかけに、涙を浮かべる。

「被害者が受けた痛み、加害者が受ける痛み。おあいこ、とんとんです。犯人が捕まってないなら、遺族も捕まってはいけない──」

 まるで復讐を示唆するかのように、秦野は真に語りかける。一連の様子に対してX上では、

《先生、怖すぎ》
《こうやってみんな闇落ちしてったんだ》
《真、飲み込まれないで!》

 と、秦野の不気味さが騒がれるのと同時に、《先生も田鎖兄弟の親殺しに関わってるな》という声も上がる。