一昨年の夏に大学を卒業してから働いてきたという自動車部品メーカーを早期退職した工藤浩二さん(57・仮名)。工藤さんは結婚をしておらず、気軽な身。そのため、退職金を受け取り、老後の心配がなくなった現在は、子どもの頃からの夢だったというスポーツ雑誌編集の仕事に業務委託で携わっているという。そんな工藤さんは昼食を食べている際に同僚からのある“ひと言”が原因でサラリーマン時代との大きな違いを感じたそうだ。子どもの頃から憧れだった仕事に就いた工藤さんの身になにが起きたのか。お金のプロと共に検証する。
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「工藤さん、確定申告しましたか?」
先日、会社で昼食を食べている際に同僚からこう声をかけられたという。大学を卒業してからというもの長年サラリーマンとして働いてきた工藤さん。そのため、個人事業主や副収入がある会社員、2000万円を超える給与所得者が行なう確定申告とは無縁な生活を送ってきた。そんな工藤さんは一昨年の夏、長年勤めていた会社で行なわれた50代を対象とした早期退職制度に応募。
割増しされた退職金を受け取り老後の生活に不安は一切ない状態だ。そんなタイミングで求人サイトを眺めていた工藤さん。子どもの頃から憧れていたスポーツ雑誌編集者の求人を発見し、昨年の1月から働いているという。人生で初めてフリーランスとして働くことになった工藤さんは、同僚からの“ひと言”をきっかけに自身が納税していないことに気がついたという。
「契約書に書かれた編集部からの1か月の業務委託料は税込み38万5000円。ただし、毎月会社から私の口座に振り込まれている金額は34万5692円です。この差額が納税額だとばかり思っていたのですが、どうやらそうではなかったみたいなんです」