■一軒家とマンション老後にお得なのはどっち?【CFPが解説】

──一軒家の修繕費用には多額の資金が必要になります。一方でマンションであれば毎月修繕積立金が取られるため、自宅の修繕などを心配する必要が一軒家ほどはありません。老後を見据えた場合、一軒家よりもマンションで暮らした方が資金面での負担が少なく済むのでしょうか。

「マンションのほうが老後は安い」とは一概に言えません。確かにマンションは、戸建てのように突然大きな修繕費が発生しにくく、修繕積立金として毎月平準化される安心感があります。

 一方で、管理費・修繕積立金は生涯続く固定費であり、国土交通省も長期修繕計画と積立金の妥当性を重視しています。特に近年は、将来の不足を防ぐため、安く始めて後で大きく上げる「段階増額積立方式」には注意が必要とされています。

 つまり、戸建ては「不定期に大きな支出」、マンションは「毎月の固定負担」が基本構造です。老後に重要なのは総額よりも、家計が耐えやすい支出の形かどうかです。年金中心で急な出費に弱い方はマンション型が合う場合があり、逆に管理費負担を抑えたい方は戸建てで必要箇所のみ直す選択も合理的です。住まいの優劣ではなく、収入・資産・健康状態・立地まで含めて判断すべきです。