■大切なのは“考えない”という技術

 例えばニュース番組であれば、何かを比較し、何かに対して評価を下し、将来の不安を見つけ出すことで、2~3時間の番組を作っているようなものだから。

 考えてみれば私たちは毎日、テレビや新聞が流す情報から“不安”をもらっていることになるわけですよ。そのおかげで私たちは絶え間なく考え事をすることになり、頭の中に不安がくすぶっているんです。

 ……そりゃあ、毎日、疲れるわけです。

 そうした事情を踏まえたうえで、著者は「1日のうちで最も多く話す相手は誰か」と問いかけております。頭を整理整頓するために、まず、そこから話しましょうよと。

 

  そもそも、私たちが1日に最も多く会話する相手は、他の誰でもない「自分自身」。(中略)この“自分との対話”は、時に気づきを与えてくれるものの、多くの場合は悩みや不安、自己否定を増幅させる思考の沼に引きずり込みます(同)

 

 1日のうちで最も多く話す相手は、他者ではなく自分なんだそうです。“不安”な情報が飛び交う中で“考えすぎる”わけですから、余計に頭の中がぐちゃぐちゃになる。

 この“考えすぎ”は、絶対に心身ともに悪影響を及ぼします。だからご高齢のご同輩に語りかけますが、現代において大切なのは“考えない”という技術なんじゃないかな。

 また、『絶対に考えてはいけないことリスト』の内容を引用させていただきます。

 

  脳も体と同じように、使いすぎると疲れます。決断が多すぎると脳は疲弊し、重要な判断力を失ってしまうのです。したがって、不要な思考を減らすことは、「大切な決断のための余白」をつくることに直結します(同)

 

 著者は、このように述べておられますが、人は1日に数万回もの出来事の選択をしながら生きているそうです。どんな人でも食事などの意識的なものだけでも、1日に2000回も何かを心に決めて行動しているという。

 当たり前だけど、使いすぎれば体が疲れるように、頭も使いすぎれば疲れます。考え事をして「こうしよう」と決断することは、脳を疲労させるんですね。

 だから大切な決断や判断をするときのために、脳に“余白”を絶対に残しておかなければならないというわけ。

 だって皆さん、そうでしょう。一生懸命、必死に考えたときよりも、ぼんやりしてるときのほうが、創造的なひらめきが頭を走ったり、画期的なアイデアが浮かぶということを皆さんも経験されたことがあるんじゃないでしょうか。