■老後資金の備え方を【CFPが解説】
──老後資金の準備を始める上で意識すべきポイントはありますか。
老後資金については、「総額いくら必要か」という数字だけで不安になるのではなく、年金や退職金を踏まえた不足額で考えることが重要です。たとえば1億円を超える生活資金が必要という試算は、一定の支出を単純に積み上げたものに過ぎません。実際には年金収入や退職金、場合によっては継続雇用による収入もありますので、準備すべき金額は人によって大きく異なります。
そのため、まずはご自身の生活実態に基づいて、老後の支出と収入を整理し、毎月いくら不足するのかを把握することが第一歩です。さらに、医療費や介護費、住宅修繕費といった将来支出や、物価上昇の影響も考慮する必要があります。
老後資金は一度に作るものではなく、年金・退職金・運用・就労収入などを組み合わせて長期的に設計するものです。特に50代以降は、資産を大きく増やすことよりも、資金が長く持続する仕組みを整えることが重要になります。
【記事後編】では老後資金を備える上でどのようにNISA制度を活用し、どういった投資信託を購入するべきなのかをCFP・宮岡秀峰氏が解説する。《【記事後編】はこちらから》
宮岡秀峰(みやおか・しゅうほう)
公認会計士、税理士、行政書士、CFP資格(日本やアメリカなど世界各国・地域で認定されている国際的なファイナンシャル・プランナーの最上位資格)。税理士法人アクシア代表社員、アクシア公認会計士事務所代表。公認会計士として会計・財務の視点から中小企業支援に取り組むほか、相続・事業承継分野にも幅広く携わる。講演や税務相談の実績も豊富で、会計・税務分野の書籍共著、雑誌寄稿も行なっている。
税理士法人アクシア 公式HP:https://axia.or.jp/