■朝日新聞をきっかけに報道各社の流れが変わった
社員や在籍タレントに対する相談窓口を設け、ヒアリングや面談も実施したとし、岡本氏の会見後にもあらためて同様のヒアリングを行ない、現時点では問題となる点は確認されていないと報告。しかし、あくまで社内のヒアリングのため、十分であるとは考えていないという。
さらに、退所したタレントへの対応も進めており、最大限個人のプライバシーなどの人権に配慮しながら、ジャニーズ事務所から独立した立場で行える外部専門家の相談窓口の設置、個別対応を行なうようだ。
このほか、特定の個人に情報や権限が集中することを防ぐため、「社外から取締役を新たにお迎えいたします。また、タレントの育成現場や活動の場においても、専門家や中立性のある窓口への相談が可能な体制・制度を現在準備しております」とも記されているという。
4月21日、朝日新聞がこの文書についてジャニーズ事務所に確認を求めたものの「現時点ではお答えできない。近々発表する」という回答だった。
「ジャニーズ事務所もこの問題にしっかりと取り組むつもりなのでしょうが、このような決断に至ったのは、4月15日に朝日新聞が社説で岡本氏の会見を取り扱い、“『性被害』の検証が必要だ”と論じ、そこから多くの大手メディアが報じ出したことが大きいといいますね。地上波テレビはまだですが、尻込みしていたところも、“朝日が報じた”となって変わったといいます。
ただ今回、スクープされる形で出た文書の中の“現時点では問題となる点は確認されていない”という部分に、マスコミ関係者からは批判の声が上がっています。社内ヒアリングですから、限界があるでしょうが、問題を徹底して解決していこうという意思が伝わってこない“甘い対応ではないか”と指摘する関係者も少なくありません」(夕刊紙デスク)