■神話の舞台を目の当たりに

 天岩戸神社は東本宮と西本宮の二つからなり、その間を岩戸川の渓谷が流れています。東本宮には天照皇大神がお祀りされ、西本宮には天岩戸を拝するための社があります。

 冒頭で触れた、天岩戸開きは、太陽神・天照皇大神(以下、アマテラス)が、弟神・素盞鳴尊(すさのおのみこと)(以下、スサノオ)の乱暴な振る舞いに怒り、天岩戸(あまのいわと)にお隠れになったという神話です。

 スサノオは、ヤマタノオロチを退治する英雄として知られていますが、実は、若い頃は荒くれもので、神々の国・高天原で大暴れしてしまう。そして、アマテラスが岩窟へ身を隠した結果、太陽神を失った世界は暗闇に包まれたと伝えられています。

 西本宮の社殿の背後には断崖があり、その中腹にある岩窟が、アマテラスがお籠りになった場所とされています。神主さんの案内のもと遥拝できるんですが、地上約50メートルの位置に、その入り口らしきものが見え、神話の舞台を目の当たりにした感動で、自然と背筋が伸びるような気持ちになったのを、今も鮮明に覚えています。