俳優・佐藤二朗(57)が、フジテレビ制作の映画『踊る大捜査線 N.E.W. メトロポリスを駆け抜けろ!』(9月18日公開)に連動したスピンオフドラマを降板することが7月1日に決定していたことが、3日明らかになった。

 佐藤を巡っては、4月期のフジテレビ系主演ドラマ『夫婦別姓刑事』(6月23日終了)で夫婦役を演じていたダブル主演の橋本愛(30)にハラスメント行為を行なっていたと7月2日発売の『週刊文春』(文藝春秋、電子版は7月1日配信)で報じられ、それを受けて佐藤と所属事務所が猛反論するなど、大きな騒動となっている。

 文春の報道によれば、発端となったのは、橋本の過去の仕事で受けたハラスメント被害でできた心の傷のことを聞かされていなかった佐藤が、『夫婦別姓刑事』の撮影中にアドリブで彼女の顎を触ったこと。その後、佐藤も事情を知ることになり、以降も撮影は進んだが、第1話の完成映像を見て感動した佐藤は4月8日、橋本の楽屋に乗り込み、橋本のキャリアを否定するような発言をしたことで橋本が号泣。そして、フジテレビが依頼した外部弁護士のヒアリング調査で発言が、「深刻なハラスメントに該当する」と認定されたと報じられている。  

 佐藤の所属事務所は記事が文春の電子版で配信された7月1日の夜、トラブルの詳細について、報道陣に向けてその経緯を書面で発表した。

《事の発端は今年3月22日、ドラマ『夫婦別姓刑事』(フジテレビ・2026年4月クール)の第一話撮影中、橋本氏に過去のセクハラによって身体接触の制限があることを知らされていなかった佐藤が、芝居中に橋本氏の顎に手が触れてしまったところから始まりました》

 事務所によれば、佐藤が橋本のトラウマを知らなかったのは、クランクイン3か月前に、佐藤のマネジャーがドラマの担当プロデューサーと話をした際に、絡みのシーンもないことなどから、《佐藤の芝居に制限をかけない方が良いのではないかとプロデューサーと話をし、プロデューサーの了解を得た上で、佐藤には橋本氏のトラウマについては伝えないこととなりました》ということだからだという。

 そして、佐藤は3月23日に担当プロデューサーから橋本の事情を知らされ、話し合いの場が持たれ、そこで具体的なレギュレーションが決められ、佐藤はそれを守ったと説明。そして佐藤が第1話の完パケを観て、素晴らしい出来だと感じたことから、

《今後の撮影のためにもわだかまりを残さない方がいいと思い、橋本氏を労う意味も込めて橋本氏の楽屋を訪れました。そこにはスタッフの方もおり、3人が在室する状況の中で、俳優同士の会話として、橋本氏の演技が素晴らしかったと感じたことを伝えました。

 そして過去の心の傷は最大限、尊重されるべき社会だと心から思うが、トラウマがあって夫婦役を演じるなら先に状況を相手に共有すべきである事、その状況が続くなら俳優を続けるべきではないのではないかと僕個人は思います、と伝えました。この日、橋本氏は、佐藤が退室するときも笑顔でした。

 その後も佐藤はお約束通り、一貫してクランクアップまでそのレギュレーションを守り続けました。佐藤の言動がハラスメントにあたるものでないことは、専門家からの確認を受けています》

 と、経緯を説明した。

 ドラマを制作・放送したフジテレビも『週刊文春』本誌が発売された7月2日に声明文を発表。男性俳優に厳重注意を行なうとともに、再発防止を求めたことは事実としたうえで、

《当社としては、男性俳優が撮影中に女性俳優の顔に触れた点を問題として捉えているものではありません。男性俳優が、女性俳優が演技上の制約を有することになった経緯を認識しながら発した言葉等が、外部弁護士による調査において問題視されたことを受けて、当社は、「フジ・メディア・ホールディングスグループ人権方針」に則って、これまで適切な環境調整や関係者への配慮保護に努めてまいりました。

 当社は、過去に辛い経験をされた方に対して、それによる不自由や制限を当然に受け入れるべきだという意見には与しません。そのような言葉を投げかけることこそが、二次加害や誹謗中傷に他ならず、人権尊重を掲げる当社としては、そのような行為を許容することはできません。

 当社は、引き続き、心理的安全性の保たれた制作現場づくりをはじめ、人権の尊重も含むサステナビリティ課題全般についての取り組みを推進してまいります》

 と、コメントしている。