「ラーメンを食べるのに、予約がいるの!」――驚くなかれ。今や、予約制ラーメン店がどんどん増えているのだ。
止まらない外食メニュー高騰のなかで、一時は「1000円の壁」などと言われたラーメン業界。手軽に、気軽に食べられる国民食としてのイメージが強かったラーメン店だが、1000円どころか2000円、3000円という高級ラーメン店が今、人びとの心を掴んでいる。高級ラーメン店に大行列という光景も当たり前になりつつある昨今、業界内で注目を集めているのは「予約」や「ファストパス」の存在だ。
東京を中心に年間500杯ものラーメンを食べ歩き、様々なラーメンの情報を世界へ発信するインバウンドラーメンコンサルタント・藤野弘行氏は、「予約制」や「ファストパス」を導入したラーメン店が増えているのは「ここ5年ほど」だと話す。
「元々ラーメン店は気軽に行ける飲食店として、5~6人ぐらいの“行列”は想定の範囲内だったものです。行列ができても回転率が早いこともあり、あまり気にされなかった。ただネットが普及し、おいしいという評判が拡散すると、爆発的にそのお店に人が集まります。そうした中で、何十人もの行列が常態化するようになった店では、近隣住民への“迷惑行為”と問題視されたのです」
事実、連日店舗の前へ入店まで1時間はかかろうかという大行列が作られていたのは東京・品川区にあったつけ麺の名店『六厘舎』だ。この大行列が周囲への迷惑行為と見なされて2010年8月末で一度、閉店している。
さらにSNSの普及により、オープン前から有名店の情報が出回るようになった結果、初日から大行列ができる店も珍しくなくなった。情報化社会による“弊害”だが、これらを解消する目的として店舗が導入したのが『SuiSui(スイスイ)』や『TableCheck』に代表されるような予約システムだ。