■ポジティブよりもネガティブ見がち
言葉が自分の行動に影響を及ぼすのであれば、自分の行動をより良い方向に導くためにはどうしたらいいのか。つまり“呪いの言葉”とは正反対の“良い言葉”を選ぶためにはどうしたらいいのか。
それは“感謝”を探すこと。
人というのはポジティブなものよりネガティブなものに目を向けがちです。それは“ネガティブな情報に目を向けることで危険を回避する”という遺伝子に刻み込まれた本能。一日を振り返ったとき、ついついうまくいったことより、うまくいかなかったこと、ミスしたことといったネガティブなことに意識を向けてしまいがちです。
しかし、これは自ら不幸を呼び込んでいるのと同じこと。本書にはカリフォルニア大学とマイアミ大学の研究結果が載っておりますが、日々のありがたみを言葉にするだけで、幸福感が約25%も高まるそうです。
さらに感謝するという行為は、心だけでなく行動まで変えて、他人に対する思いやりの行動を増やすそうです。こうしたことからも、いかに感謝に意識を向けることが大切かわかりますよね。
本書には〈寝る前に感謝することをいくつか書き出すだけでも、心が落ち着き、自然に前向きな気持ちが育まれる〉とありますが、ぜひ皆さんも試してみてはいかがでしょうか。
そして感謝と同じように「他人の幸せを願うこと」も自分の幸福感を高めることにつながります。
本書の「考えてもいいことリスト」には、〈あの人が幸せでありますように〉と願う“癒しの思考”も大事だと説かれています。
頭ではわかっていても、実際にはなかなかできるものじゃありません。
しかし、これも実験データから明らかになっておりますが、他人に向けた優しい気持ちは、自分の神経系にも穏やかな信号を送り、緊張を和らげる効果があるそうです。
つまり、他人の幸せを願うと、自分の幸福度、健康度がアップする。
たとえば、通勤電車で毎日見かける人に「アナタが今日一日いい日でありますように」と心の中で願ってみる。
道で親子連れとすれ違うときに「幸せな一日を」とそっと思う。誰かの幸せを願う瞬間、自分自身の心も癒されて、幸せな気持ちになる。
呪いの言葉が自分を傷つけるのとは反対に、誰かに向けた優しい気持ちは自分に返ってきて、自分自身を幸せにするんですね。
日本には古来から「言霊」という言葉があるように、言葉には力が宿ると考えられてきました。
相手を傷つけるだけでなく自分を傷つけるのも言葉ならば、自分にやる気を出させたり、自分を幸せにするのも言葉なんですね。
敵を攻撃するような呪いの言葉は使わないこと。感謝すること。他者の幸せを願うこと。
あともう一つ大事なこと。くれぐれも「きつね」と「たぬき」の悪口は言わないこと。これは私の場合ですけど。
仕事の合間に、帰り道に、夜布団に入ってから 頭の中では絶えず「内なる声」が話し続けている。現代人の止まらない脳内の思考をどう止めるか。「考えなくていいことを考えすぎ」な自分を救うための、思考の取捨選択を提案する一冊。著・堀田秀吾、フォレスト出版

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武田鉄矢(たけだ・てつや)
1949年生まれ、福岡県出身。72年、フォークグループ『海援隊』でデビュー。翌年『母に捧げるバラード』が大ヒット。日本レコード大賞企画賞受賞。ドラマ『3年B組金八先生』(TBS系)など出演作多数。