■日本をつくった神・オオクニヌシと「国譲り」の物語

 日本神話において、オオクニヌシは、葦原中国(あしはらのなかつくに)(地上世界)を治めた“国づくりの神”とされています。はるか昔、神々の時代に日本列島を開拓し、農耕や漁業など、人々が暮らしていくための知恵を授けた、偉大なリーダーなんです。

 ちなみに、冒頭で触れた、縁結びの御利益については、オオクニヌシが、六柱の女神と結ばれたことに由来するといわれています。国づくりという大仕事を成し遂げる一方で、多くの縁にも恵まれた。まさに、公私ともにスケールの大きな神様なんですね。

 そんなオオクニヌシに、転機が訪れます。日本神話の“国譲り”です。

 国譲りとは、天上の国・高天原(たかまがはら)を治める天照大御神(以下、アマテラス)が、オオクニヌシに葦原中国を譲ってほしいと迫る物語のこと。交渉の末、オオクニヌシは、アマテラス率いる天上の神々に国を譲ることを決めるんですが、その代わりに、立派なご神殿が築かれ、出雲の地にオオクニヌシが鎮座することになったとされています。