横綱、親方として、相撲を通じて日本文化や神事に長らく関わってきた貴乃花。自身が体験したことや、本を読んで学んだこと、そして、心に残った“ニッポンの魅力”を、歴史の話も交えながら伝えていく。

 日本史には、“空白の150年”と呼ばれる時代があるのを、ご存じですか。

 3世紀後半〜5世紀まで。より具体的には、西暦266〜413年頃までを指します。邪馬台国の女王・卑弥呼が死去したのが247年頃とされていますから、その後の時代ですね。

 当時の日本は、文字文化が広く根付いていませんでした。そのため、考察するには中国の歴史書に頼らざるを得ないんですが、266年、倭(日本)が西晋へ使者を送ったという記録を最後に、詳しい記述が途絶えています。

 そして、421年、再び史書に倭国が姿を現す。約150年もの空白期間があるんです。

 このわずか150年の間に、邪馬台国が姿を消し、全国各地に前方後円墳が築かれるようになり、畿内を中心とするヤマト王権が誕生しました。日本列島は、まさに激動の時代でした。