■シュメール人の祖は縄文人という説も!

 そして、古墳時代へ突入し、巨大な大和王権が誕生したのは、すでに述べた通りです。この部分については、次回、詳しくお話ししますが、私が気になるのは、民族的なつながりですね。

 例えば、邪馬台国と大和王権に関連性はあるのか。邪馬台国が、そのまま大和王権へと発展した“連続説”と、まったく別の勢力だという“断絶説”の両方が提唱されています。

 人類の歴史を振り返れば、民族は固定された存在ではありません。アフリカを出た人類が各地へ移動し、気候や地理、食料事情に適応しながら、先住集団との混血を繰り返してきました。

 空白の150年を考える際も、一つの民族による単純な征服や政権交代だけでなく、複数の集団が移動し、連合し、技術や文化を共有した過程として見る必要があると、私は思います。製鉄技術はどこで生まれて、どう広がったのか。そういった人類の根幹まで、さかのぼって考えると面白いかもしれません。

 メソポタミア文明を築いた、謎の民族・シュメール人は、実は、縄文人にルーツを持つという話もあります。両者の文明には、発音の構造、祈りの形、文様のモチーフまで奇妙な一致があるからです。紀元前5500年前後に縄文人が西に移動してシュメール文明を興し、そこから、さらなる時を経て、その末裔となるユダヤ人系の支族も日本に渡る。そんな大移動があったのではないか。

 あくまで仮説ですが、時代も場所も遠く離れた民族をつなげるという考え方に、空白の150年のヒントがあると思っています。

貴乃花光司(たかのはな・こうじ)
1972年8月12日、東京都生まれ。88年、藤島部屋に入門。92年の初場所で、史上最年少の19歳5か月で幕内初優勝。兄・若乃花と「若貴フィーバー」を巻き起こす。94年11月に第65代横綱に昇進。幕内優勝22回。生涯戦歴は794勝で、「平成の大横綱」と呼ばれた。2018年に日本相撲協会を退職し、現在はテレビ、講演会等、幅広く活躍中。