■報道との食い違い、世間の反応に心痛も…「救われた」長州力の言葉

 長年所属した西口プロレスからは5月21日付で契約解除されたが、本人は「どこかスッキリした感覚もあった」と明かす。

「よく政治家の方が“責任を取って辞めます”と言うけど、僕は“辞めることって果たして本当に責任を取ることになるのかな”と常々感じていたんですね。なので、自分は続けることで責任を取ろうと思っていたんですけど、西口(プロレス)からは“社会的な観点から契約解除”という判断を下されました。でも、そのとき、不思議と楽になったんです。あとは迷惑をかけたり、お世話になった方々にどうやって恩返ししていくかを考えるだけですから」 

 一連の騒動で、小力が最も後悔したのは「誰かに相談しなかったこと」だ。一方で、今回の騒動を巡っては、免許の有効期限について報道と本人の説明に食い違いも生じている。4月の報道では、捜査関係者への取材として、小力が「期限が切れていたのは知っていたが、仕事のため運転した」と話したと伝えられた。しかし小力は、4月10日に所属事務所の公式YouTubeチャンネルで公開した謝罪動画で、「免許の有効期限が3月5日で切れていることに気づかず、車を運転してしまった」と説明している。今回のインタビューでは、この点についても本人に話を聞いた。小力自身は、誰かに相談していれば結果が違ったかもしれないとの思いも口にした。

「何か問題が起こった後に誰かに相談するという人生を、僕は送ってこなかったんです。基本的に全部自分で考えるか、ズボラなので“後回しにしよう”で過ごせてきてしまった。でも今回は、“あの時に一回でも誰かに電話しておけばよかった”“アドバイスをもらっていれば書類送検にはならなかったかも”と感じていて……これが一番の後悔です。

 たとえば事情聴取も、法律の専門用語が飛び交い、分からないことだらけなのでテンパってしまって、余計なことばかり考えていた。落ち着くためにも、誰か経験豊富な人にアドバイスをもらえばよかったと思います。やったことは認めるにしても、もうちょっと落ち着いて事情を説明できていたら違っていたのかなという後悔がありますね」

 落ち込む小力に追い打ちをかけたのは、報道や世間の対応だった。

「警察署を出た途端、待ち構えていた若い記者から取材を受けたんですが、僕が出てくるなんて警察しか知らないはずなのに、なんで来てるんだろうと思って。ショックでしたし、警察は正義の味方だと思っていたので、“こういう情報が流れるんだ”ということに驚きました。でも、現実を知る良い経験にはなりましたね。全部が真実として報道されるわけじゃないというのも身を持って知りましたし、それを信じ込んで、“犯罪者”“引退しろ”とコメントする人もいて、酷いと思いましたが、人の口は塞げないので……。

 ただ、これだけ叩かれても僕は芸人なので、笑いに変えられるからまだ救われましたけど。芸人仲間のおかげで新しいギャグも生まれましたしね。“事情聴取小力です!”“キレてないですよ。でも免許は……”って(笑)」

 こうして失意のどん底に落ちた小力を救ったのは、周囲の温かさだった。一連の騒動後、小力は、ものまねの対象であるプロレスラー・長州力にお詫びの電話を入れた。その時の優しさに感動したという。