■あの手この手で金を騙す

 ほかにも、熊本地震に便乗した詐欺や不審な勧誘はすでに全国で確認されている。その主な手口は、以下の通りだ。

・「訪問型」
 高知県では、男女2人が「市役所から委託を受け、熊本地震の募金を集めている」と住宅を訪問。不審に思った住人から所属する課を尋ねられると、答えずに立ち去ったという。

・「電話型」
 奈良県では、市職員や役場から依頼されたNPO法人を名乗り、「皿やタオル、古着などを被災地に寄付してほしい。自宅まで取りに行く」と持ちかける電話が相次いだ。

・「メール型」
 日本赤十字社のロゴや活動写真を無断使用し、同社から送られたように装った「熊本地震義援金募集メール」を送信。本文のURLやバナーから、偽サイトへ誘導しようとする。

・「SNS型」
 SNSに、存在しない住所を示して救助を要請した後、「無事に救助された」と報告。今後の生活資金などを名目に寄付を募り、電子マネーを要求する。

 このように、詐欺師はあの手この手で金を騙し取ろうとするのだ。

「不自然なほどしつこく寄付を迫る場合や、信用させるための説明を過剰に繰り返す場合は、一度立ち止まったほうがいいでしょう。ひとつの文言だけで詐欺と断定はできませんが、別の窓口でも被災者に寄付はできます。実際に寄付を振り込む際も、振込先の名義を確認してください。振込画面で表示された名義が募集団体と一致しているか、団体名と関係のない個人名だけになっていないかを確認してください」(前出の吉川氏)

 その点、テレビ局や銀行など、まずは広く公に告知された窓口から寄付を行うのが無難だろう。寄付は、活動状況や義援金の使途を確認してからでも遅くはない。支援したいという気持ちがあっても、決して焦る必要はないのだ。