■完全自動運転は本当に2030年に実現するのか

 日進月歩の成長を続ける、自動車の世界。中でも、注目を集めるのが、人間の運転を必要としない“自動運転技術”だ。

「自動運転技術は、5つのレベルに分かれています。現在、米国や中国で走行する無人タクシーは、特定の条件下で運転手を必要としない“レベル4”。

 一方、日本のクルマにも搭載されている、高速道路などでの車線維持や追従走行の機能は“レベル2”に分類されます」(交通ジャーナリスト)

 完全運転自動化とも呼ばれる“レベル5”の実現は、いつになるのか?

「自動運転開発が熱を帯びた2010年代には、“実現は30年代”と見る専門家や企業が多くありました。

 しかし、技術的なハードルが想定以上に高く、現在では、実現可能な時期を40〜50年代とする技術者もいます」(前同)

 前述の通り、米中では、すでにレベル4の無人タクシーが走っている。では、日本は?

「8月27日、トヨタは、AIが周囲を認識し、運転の判断・操作を支援する“レベル2++”相当の自動運転技術を28年に実用化すると発表。これは、車線変更や追い越し、分岐・合流、駐車を、より高度に支援する技術です」(同)

 また、大手タクシー会社の『日の丸交通』は8月、米国の配車アプリを手がける『ウーバー』の日本法人との提携を発表した。

「ウーバーは今年の後半、東京都内でロボタクシーの試験運行を計画しています。その車両には、AIによる自動運転システムを搭載した日産『リーフ』が使われる予定です」(同)

 クルマの未来は、ますます面白くなりそうだ。

【前編】9月1日から法定速度の上限が時速60キロから30キロへ引き下げられた「生活道路」とは、どのような道を指すのか? ガソリン、軽油、EVの中で「財布に優しい動力」は? などなど、いま知るべき最新情報が満載です。《【前編】はこちらから》

国沢光宏(くにさわ・みつひろ)
自動車ジャーナリスト(自動車評論家)
東京中野生まれ。ベストカー編集部員を経てフリーに。得意分野は新車の評価の他、自動車企業の分析、新技術の紹介など。自動車雑誌への寄稿をメインに、インターネットメディア、ラジオやTVのコメンテーターも。業界の話題を素直に紹介する手作りの個人Webサイトはいろんな意味で人気(アンチの数も多い)。大型免許とけん引免許、1級小型船舶免許所有。2005年アジアパシフィックラリー選手権シリーズに参戦。ラリージャパン(WRC)の参戦経験も持つ。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。