NHKの井上樹彦会長は10月21日に都内で定例会見を行ない、大晦日の『第77回NHK紅白歌合戦』と堺雅人(53)主演のTBS系日曜劇場『VIVANT』とのコラボ演出の可能性に言及。しかし、井上会長がコラボに期待を寄せる発言をしたことで、疑問や呆れの声も上がることに――。

『VIVANT』は自衛隊の影の諜報組織「別班」の一員である乃木憂助(堺)の活躍を描いた超大作ドラマ。23年7月期の第1シーズンが大ヒットし、今年7月期から第2シーズンが、異例の2クール体制で放送中だ。

 そして今年の『紅白』は、『VIVANT』とのコラボ演出があるのではないか、と以前から注目されていた。それは、『VIVANT』のメインキャストで、劇中では義兄弟の関係にある堺と二宮和也(43)がそろって司会に起用されているからだ。

 今回の定例会見で井上会長は、堺と二宮がそろって『紅白』の司会を務めることについて「たまたま」だとした一方で、TBSをはじめとした民放との関係性について「コンテンツの価値を一緒になって高め合う者同士。放送界、日本のコンテンツ界の活気を生み出すことが今は必要じゃないかと思う」とした。

 そして今年のテーマが「こえていこう、歌とともに。」であることにも触れ、「こえていく。(コラボ演出が)見たいですね」と期待を口にした。過去に『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)の“恋ダンス”や、『マルモのおきて』(フジテレビ系)から生まれた『マル・マル・モリ・モリ!』が『紅白』で披露された例も挙げている。

 そういった前例があるものの、公共放送であるNHKが民放ドラマに便乗しようとしているようなムードには、

《次は民放ドラマ頼みか 紅白歌合戦の視聴率が高い方が良いだろうけど節操がないな。そんなことしたら大河ドラマや朝ドラの出演者の立場が無いだろ》
《なんかさ、VIVANTは気に入ってるけど、NHKでこれをやるのは違う。恥ずかしくないのか》
《NHKは民放受けばかり考えとるキャスティング、広報含めもっとNHKらしさ貫け》
《なんかさあ公共放送のプライドを捨て切っているよなあ…》
《VIVANT視聴者としては、演出があれば面白いかなと思いますが、民放ドラマの人気にあやかる形なのはどうか、って気持ちも…》

 など、疑問や違和感を示す声のほか、呆れたという反応も寄せられている。

 こういったNHKの姿勢を民放側はどう感じるのか――元テレビ朝日プロデューサーの鎮目博道氏は「確かに節操ないなとは思いますね」と切り出し、NHKと民放の関係性を解説する。

「前提として、NHKと民放は日頃、どちらかといえば仲良くないんです。それなのに民放側のコンテンツが大ヒットしたときだけすり寄ってくるので、民放側からすると、感じが悪いな、と思うところがあります。

 ただ、民放側も全力で『紅白』に乗っかってもいるんですよね。出場歌手に関する話を情報番組で報じたりしているし、年が明けてからも『紅白』をネタにたくさん番組作っています。つまり、民放はNHKに癪に障るところもあるけれど、日頃からNHKに全力で乗っかってもいるので、文句が言えないところがありますね」