■思い入れ強すぎて撮影が難航&配信延期

 十数年前の下積み時代、鈴木は打ち上げ会場となったカフェバーも入るビルの駐車場で誘導員をやっていたというのだ。

「これには出席者も騒然。また、そもそも作品の配信は今年中を予定していましたが来年に延期されたと。鈴木さんは“僕のこだわりのせいで何度も撮り直してもらったりとか、どんどんスケジュールが伸びてしまった。そのせいで配信が来年になってしまい、申し訳なく思っています。すみませんでした”とも述べたんです。

 メインキャスト以外のサブキャストにも熱心に演技指導をしていたそうですからね。『シティーハンター』、そして冴羽獠に本当に並々ならぬこだわりを持っているんでしょうね。

 それこそ“クランクアップできないんじゃないか”と現場が不安になるぐらい、撮影が難航したそうですからね。もちろん、鈴木さんのこだわりだけではなく、さまざまな事情が絡んでクランクアップ時期がズレてしまったのでしょうが」

■「これまでに培った経験の全てを注ぎ込み……」

 主演にあたって、鈴木は次のコメントを発表していた。

《北条司先生が生み出したこの珠玉の名作を、そして数え切れないほどのファンに愛される冴羽獠というキャラクターを皆様からお預かりさせていただくことに、非常に大きな責任を感じると共に、緊張に打ち震えております》

《やらせていただくと決めた以上、これまでに培った経験の全てを注ぎ込み、誠心誠意向き合わせていただく所存です。大きな愛情と責任を持って、大切にお預かりさせていただきます》

「鈴木さんはスタッフにねぎらいの言葉をかけてもいましたが、彼の成り上がり伝説から、作品にかける熱い想い、真摯なスピーチに、佐藤祐市監督(60)をはじめ、多くのスタッフも涙を浮かべていました」