■15年前から監督に「冴羽獠をやりたい」と伝えていた

 佐藤監督のスピーチにも参加者は驚かされたという。

「佐藤監督と鈴木さんが初めて仕事をしたのは2008年だったそうですが、当時の鈴木さんはまだ何者でもなかった。ただ、そのときから鈴木さんは“冴羽獠をやりたくて役者をやっているんです”と佐藤監督に話していたそうなんです」

 佐藤氏は『シティーハンター』の実写化にあたり、

《鈴木亮平くんがシティーハンターの大ファンだった。と言うのは結構前から知っていました。もしかしたら、直接ご本人に聞いたのかも知れません》

 というコメントを出していたが、それが2008年のことだったのだろう。

「15年前からずっと言っていたということですよね。佐藤監督がキャスティングの全権を握っているわけではないでしょうが、監督の胸にも鈴木さんの想いはずっと残っていたのかもしれません。

 こういった熱いエピソード、奇跡的な巡り合わせ、そして役者と作り手の想いが詰まった作品に関われたことがあらためて明らかになり、参加者の多くが感動していましたね」

■『シティーハンター』は“苦労人”鈴木亮平の集大成に

 鈴木といえば、2018年のNHK大河ドラマ西郷どん』で主演を務め、2022年公開の映画『孤狼の血 LEVEL2』では「日本アカデミー賞」の最優秀助演男優賞を受賞。今や日本のドラマ・映画界にはなくてはならない俳優だ。

 しかし、ブレイクまでには紆余曲折あり、芸能事務所や制作会社に履歴書を持って回ったものの、50社以上に断られたとこもあったと、4月28日放送の『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』(TBS系)で明かしていた。

「しかし、今ではドラマや映画のみならず、キリンビールの『一番搾り』など、ナショナルクライアントからのCMにも引っ張りだこ。さらに、悲願中の悲願だった『シティーハンター』で冴羽獠を演じるにまで至ったんです。

『シティーハンター』は“俳優・鈴木亮平”の1つの集大成であり、長年の想いが結実した夢の作品になっているのではないでしょうか」

 鈴木が演じる冴羽獠の躍動が、今から楽しみでならない!