ジャニーズ事務所の創業者のジャニー喜多川氏(享年87)による“性加害疑惑”を巡り、5月14日夜、現社長の藤島ジュリー景子氏(56)が動画で謝罪し、文書で見解を発表したものの、事態はますます深刻さを増している――。

 被害を訴えている元ジャニーズJr.で歌手のカウアン・オカモト氏(26)と、俳優でダンサーの橋田康氏(37)が5月16日午後、国会内で開かれた立憲民主党の「性被害・児童虐待」のヒアリングに招かれた。

 法務省や警察庁、こども家庭庁の担当者らも出席したというヒアリングでは、カウアン氏が「中学3年で事務所に入った。その1か月後、自宅で性的被害を受けた」と告白。橋田氏は「ジャニーズに入って13歳頃、性的被害にあった。僕にとっては大きなことでした」と振り返った。

「国会内でも取り上げられ、省庁の担当者も出席。ジャニーズ事務所サイドは1分ほどの動画と文書でどうにか事態を収拾したいところだったでしょうか、もはや彼らの手を離れてしまうほど、問題は大きくなってきています」(芸能プロ関係者=以下同)

■BBCとカウアン氏の記者会見で報道にも変化

 これまで『週刊文春』(文藝春秋)をはじめとする一部の週刊誌、WEBメディアしか取り上げてことなかったジャニー氏の性加害問題だが、3月中旬にイギリス公共放送BBCがドキュメンタリー番組を放送。4月12日にカウアン氏が「日本外国特派員協会」で記者会見を行なったことを受け、大手新聞、NHKや民放各局も同問題を取り扱うようになった。

「テレビ各局は日頃からジャニーズ事務所とタレントの恩恵を受けていますから、なかなかやりにくい状況があったことも予想できます。ただ、特にNHKとTBSの報道局はここにきて、“やるべきことはやる”と強い報道姿勢を見せていますよね。今後もNHKとTBSはこの“ジャニー氏の闇”を追及していくのではないでしょうか。

 5月17日にはNHKの『クローズアップ現代』でもジャニー氏の性加害問題を取り上げますから、さらに広く世間に知られることになるでしょうし、大きな反響が寄せられそうです」