■ジュリー社長もかつてフジテレビ社員だった

 フジテレビも『VS魂』、『KinKi Kidsのブンブブーン』、『いただきハイジャンプ』など、ジャニーズタレントの番組を数多く放送しているほか、同局のドラマでも所属タレントが主演やメインキャストを幾度となく務めてきた。

「ジャニーズ事務所はフジとも非常に良い関係にありますよね。そもそも社長の藤島ジュリー景子氏(56)は、大学卒業後にフジに入社し、秘書室で勤務していたという経歴もあるほど。

 さらに、フジ社員で数々のドラマや映画のプロデュースを手掛けてきた女性プロデューサー・A氏が、昨年4月にジャニーズ事務所の取締役に就任。これもジュリー氏との良好な関係から登用が決まったと言われています」(前出の夕刊紙デスク)

 A氏は2018年4月、フジテレビからジャニーズ事務所に出向。さらに2022年4月にはフジテレビを退社し、晴れてジャニーズ事務所の取締役に就任したという。

「ジュリー氏はコンサートや舞台以上に、所属タレントのドラマや映画での活躍を重視しているとも言われていますが、彼女の“ドラマ・映画路線”を積極的に進めているのがA氏だといい、事務所内でもかなりの存在感を放っているといいます。

 そういった関係もあり、フジは“ジャニー氏の闇”を取り上げることに消極的なのではないでしょうか。加えて、“お台場のドン”がまったく時流を読めていない、“最悪”とも思える発言をしていますからね……」(前同)

■“お台場のドン”の「最悪発言」

“お台場のドン”とは、フジ・メディア・ホールディングス取締役相談役及びフジテレビジョン取締役相談役を務めている日枝久氏(85)のことだ。

 日枝氏はフジテレビジョンの編成局長などの要職を歴任し、1988年には同社の代表取締役社長に、2001年には代表取締役会長に就任。会長職を退いた今もなお、絶大な存在感と影響力を持っているとされる。

 その日枝氏は5月18日発売の『週刊文春』(文藝春秋)の直撃取材を受け、フジテレビがあまりジャニー氏の問題を報じてこなかったことについて、自分には分からないとコメント。10人以上が被害を訴えていることについては、本当なのかは分かりえない、といった旨のコメントをしているのだ。“最悪発言”の詳細は『週刊文春』をチェックして欲しいが、

「フジサンケイグループのドン、会社のトップ中のトップがそういう姿勢だったら、現場も忖度して“うちではやらないほうがいいよね”と萎縮してしまいますよね。日枝氏の発言は、現在、社会を大きく揺るがしている問題を解決に向かわせようとする気がまったく感じられない、失望感すら抱いてしまうものですよ」(同)

『クローズアップ現代』での松谷氏の指摘に、テレビ朝日とフジテレビ関係者は何を思うのだろうか――。