■芸能人の報道は看過されても……
「“『スポニチ』が吉本関連の取材を永久的に出禁になってしまう”という話が業界内で話題になるくらいに出回っているんです」
そう話すのは、夕刊紙デスク。
「会長の退任と退社は5月17日の午後2時に同社の発表を受けて各メディアで報じられたわけですが、『スポニチ』はこれを先に抜いてしまったんです。
ちなみに、WEB版の『スポニチアネックス』は、他メディアの例に漏れず17日午後2時に記事を出しています。大崎氏がコメントを出したのも、先に発表されるとは思っていなかったからではないか、ともっぱらです」(前同)
5月17日の朝、『スポーツ報知』や『日刊スポーツ』、『スポーツ報知』など他のスポーツ紙でこの件は扱われていなかった。一方で、『スポニチ』は一面記事でこそないものの、「ダウンタウン育ての親 大崎会長 吉本退社」という大きい見出しと写真付きで、大崎氏について報道している。
「会社が正式に公表する前に、スポーツ紙や週刊誌が最新情報をフライングするのはよくある話です。吉本に関して言えば、2021年8月17日の“雨上がり決死隊の解散”や、2020年10月23日の“ナインティナインの岡村隆史(52)が結婚していた”は、正式発表より早い時間帯に『スポニチアネックス』ですっぱ抜いていました」(同)
では、今回の場合何が問題だったのか――。前出の夕刊紙デスクが言う。
「タレントに関するスキャンダル、熱愛や多少の不祥事などだったら、フライングは基本的にそこまで大きな問題にはなりません。芸能人であり、報じられてなんぼのところもありますからね。
しかし、今回の場合は会社の人事で、トップ中のトップである会長に関する話で、タレントの話とは次元が違う。同じ“芸能事務所のスクープ”として扱ってはいけなかったのではないか、ということですよね。これを吉本が企業として重く見ているとのことで、“『スポニチ』が永久的に出禁になってしまうようだ”――そんな話が今、業界で語られているということですよ。
ただ、『スポニチ』はスポーツ紙の中でもトップの影響力を持つメディア。“永久的”というのは考えづらく、これから落としどころを探る話し合いが始まるのではないでしょうか」
速報を出したくなるのはメディアの性なのだが、思いのほか大事になってしまった!?