■アクション監督・メイン監督が大絶賛した蹴りのアクション

 そして、そんな横浜、そして同じく空手経験者の志尊のポテンシャルが最大限発揮されたのが、第33駅(※)『カラテ大一番』だった。

(※『トッキュウジャー』は話数を“○○駅”でカウントしている)

『カラテ大一番』は、全体的に生身のアクションが多めの回。特にヒカリとライトにスポットを当てた回であり、終盤は2人の独壇場だった。

 ビルの最上階にいるボスを倒すべくライトとヒカリがビルの正面から突撃するのだが、ここでは変身せずに役者がそのまま派手なアクションを繰り広げたのである。

 特に横浜はしなやかな回し蹴りを多用していたほか、階段や狭い廊下を走りながら敵を蹴散らしてく王道のアクションをキレキレに披露。手すりをつかんで空中蹴りをする、ちょっと危険なアクションもあったが、非常に体幹がしっかりしており、一挙一動のメリハリが完璧だった。

 当時の東映公式サイトでも、

《特に極真空手チャンピオンの流星くんはとんでもない足技を見せますよ。竹本監督が効果音をうまく入れないと何回蹴ってるかわからないかも…と》

《二人のポテンシャルを見て、福沢アクション監督もけっこうスゴイことさせていましたね…》

 と、同番組のプロデューサー陣が手がけるコラムで絶賛されていた。メイン監督とアクション監督、両名の期待以上のアクションを披露していた、ということだ。

 そんな『トッキュウジャー』時代からアクションスターの片りんをのぞかせていた横浜。「勝利のイマジネーション」を絶やさず役者人生を歩み続け、いまやプロボクサーの資格も習得した。

 いつか、ハリウッドでも活躍するアクションスターになれるのでは――。