■男性相手・舞台演劇でも“引き立てパワー”は不変
牧本は故人に寄り添いすぎるあまり、本来なら無縁仏として埋葬すれば済むお骨を「遺族が気が変わって引き取ってくれるかも」とギリギリまで手元で保管する変わり者。身寄りから遺骨の受け取りを拒否され、期限を超過しても保管し続ける牧本に怒声を浴びせるのが、神代(松下)だった。
しかし、神代も牧本のことを根っから嫌っているわけではなく協力する場面もあり、《対照的な刑事・神代はその牧本の不思議な魅力を引き立てる重要な役どころだ》と、2022年10月8日の『オリコンニュース』で紹介されていた。
「『アイ・アム まきもと』に関して言えば、松下さんの怒鳴り散らす演技は変な圧迫感がなくて、観ていて不快感がありません。画面が重苦しくなりづらい、そこも役者としての松下さんの強みなんでしょうね。
加えて、松下さんは相手のミスをフォローする技術も優れているため、舞台でも共演者から信用されています。ドラマや映画でも、そうしたフォローはかなりあるんじゃないでしょうか」(前出の制作会社関係者)
松下は2018年に舞台『母と暮せば』で富田靖子(54)と親子役で共演しているが、富田は松下との共演を2019年1月の『テレ朝POST』にてこう話していた。
《――舞台上でセリフが飛んじゃうようなことはないんですか?
飛ぶことはあるんですけれども、『母と暮せば』に関しては息子役の松下洸平さんが、心強い力のある方だったので、全部フォローしてくれて全く問題ございませんでした(笑)》
共演者を引き立てる能力も抜群に高い松下。だからこそ、出演オファーが常に絶えることがないのだろう――。