実在した植物学者・牧野富太郎の人生をモチーフに描かれる神木隆之介(30)主演のNHK連続テレビ小説らんまん』。新種らしき植物を発見したり、思い人だった寿恵子(浜辺美波/22)との結婚を果たしたりと公私ともに充実していた万太郎だったが、物語はここから一転、暗い展開になりそうだ。

 最終学歴が小学校中退で何の権威もない万太郎は、このままではいくら新種の植物を見つけようが、発表することができないし、名づけ親にもなれない。その事実を万太郎に突き付けた田邊彰久教授(演:要潤/42)は、「私専属のプラントハンターとして雇おう」と、第68回(7月5日放送)で万太郎に提案をする。

 しかし、この誘いに乗れば新種を発表するのは、すべて田邊教授の手柄になってしまう。そのため、どうしても自分の手で新種の植物を発表してその名づけ親になりたい万太郎は、田邊教授の誘いを断った。そんな万太郎を、

「あなたはわがままですから」「ツルハシがいりますね! 岩(世間の壁)に穴を空けるんでしょう?」「やれるだけやってみましょう」

 と、寿恵子が受け入れてくれる――そんなエピソードが描かれた。

 ちなみに、せっかく“2人で寝る”準備を万端にしたのに、万太郎は寿恵子の励ましに研究意欲が満ち溢れてしまいムードが台無し。何とも言えない表情で柱を殴り、布団でふて腐れつつもだえる寿恵子の姿は、演じる浜辺のかわいさもあり、《ラストのジタバタもかわいかった〜》などと視聴者に大好評だった。

「万太郎と寿恵子のモデルとなった牧野富太郎と妻の壽衛子は、生涯で13人(※6人は生後間もなく死亡)もの子どもを産んでいますから、そのうち『らんまん』でも出産が描かれるのでしょう。

 ただ、教授の提案を断ったこと、そして裕福だった造り酒屋の実家が経営不振に見舞われてしまうことで、この頃から、史実では生活に困窮するようになってしまうんですよね」(テレビ誌ライター)