■『教場0』が“微妙”に終わった2つの原因
1つは、2話完結でバディが入れ替わっていくオムニバス形式が裏目に出たこと。
『教場0』は赤楚衛二(29)、新垣結衣(35)、北村匠海(25)、白石麻衣(30)、染谷将太(30)の5人が風間(木村)の部下として事件を通じて成長していく物語だった。
「役者目当てのファンは、推しの俳優が出る回だけ見る。そのため、たとえば赤楚さんのファンは2話が終了した時点で離脱してしまうリスクがあったんです。現に、世帯視聴率が2ケタだったのは、最終話を除けば赤楚さんがいた1、2話だけですからね。
もう1つの原因は、シンプルに話が暗すぎたことですね。休日や週末はともかく、週明けの仕事帰りの夜に観るには、気が滅入ってしまうという人も多かったのかもしれません」
4月3日の完成披露舞台挨拶で、木村は『教場0』について、
「お話全体、キャラクターみんながキラキラしているような時間帯に“これやっていいんすか?”というのが正直なところでした」
とコメントしていたが、実際に『教場0』は刑事ドラマというジャンルを差し引いてもかなり暗い。
《(前作は)警察学校だからあの厳しさでも「そういうものなのかなー」と納得したけど、普通の職場であれだと、常に機嫌の悪い上司のパワハラにしか見えないわー》
《教場は原作全部読んでるが 暗い印象は持たなかった。しかしドラマの教場は異常に暗すぎる。ただ淡々とした暗さ 盛り上がらない。見終わってもただ終わったな くらいの印象で何も残らない。あの暗さはある意味秀逸》
といった視聴者からの声が、SNSにも多く寄せられていた。
「また、最終回の内容の悪さから、大幅に満足度を落としてしまったのは残念でしたね。『教場』シリーズは、5月から6月にかけて2024年公開予定とされる劇場版を撮影していたといいますが、その映画が影響したようです。あまりに露骨な“続きは劇場版で”というふうに受け取れる不完全な終わり方をしたので、このビジネス丸出しな感じが、視聴者からひんしゅくを買ったところもあります」