■“平成ドラマ好き”しか見ていない!?

 前出のテレビ誌編集者が話す。

「一般的にドラマは第1話をとりあえず見て、つまらなかったら見るのを止めますよね。それなのに1話からこの数字とは、放送前からあまりも期待されていなかった感がすごい。近年まれに見る、大爆死スタートとなってしまいましたね。

 ドラマの内容にもツッコミどころが多くてSNSは非常に大盛況でしたが、そのウケている理由からも、視聴者間のジェネレーションギャップが伺えます」

 本作は「溺れた女性を人工呼吸で助けたところから始まる出会い」や「夏の夕日を海の上で見つめる男女」など良くも悪くもテンプレ的なシチュエーションや、「ちょっとした場面でやたらと大音量で流れるロマンチックなBGM」などなど、いかにもかつての“トレンディドラマ”といった作風が特徴。

《月9にかつてのコテコテ王道平成恋愛ドラマを!!って推してきた製作陣いるんだろうな…楽しいだろうな…》
《チンピラに絡まれる、登場して10秒で恋してる間宮、打ち上げ花火にビビって海に落ちる女、偶然の再会の速さ、価値観やら全部違う男女、発情する男女、コテコテの王道平成恋愛月9で笑う》
《平成版月9のキラキラ感と都合よすぎる展開をてんこ盛りに詰め込んだ夏ドラマ誕生!ツッコミ所満載で実況が盛り上がりそうだからリアタイ必須案件》

 といった声が多く、SNSでは一見すると評判は上々に見える。

「それがそうでもなさそうなんです。このドラマがSNSでウケているのは、“平成ドラマあるある”が詰め込まれていているから。つまり、主に楽しんでいるのは “平成初期から中期ごろの月9ドラマ”を知っている層で、最近の10代後半~20代前半ではないことになる。

 それに“フジテレビの恋愛ドラマ”“脚本が新人”という理由で、視聴層は直近のフジテレビで大ヒットした『silent』のような作風を期待していた人もいますからね。世代間でギャップが生まれているところがあります」(前同)