■「東京エレクトロン」は世界屈指の半導体企業

 東京エレクトロンは、1963年に「東京放送(現:TBSホールディングス)」の出資により設立された会社だ。同社は世界最大の半導体製造装置メーカーの1つで、半導体製造装置及びフラットパネルディスプレイ製造装置を開発・製造・販売。この分野でのシェアは国内首位、世界第3位という規模なのだ。

「現在はその関係性は薄れているものの、TBSホールディングスは東京エレクトロンの株式をしっかりと保有していて、第4位の大株主だといいますからね。半導体は世界的に不足していて、需要は伸び続けていく。会社自体も安泰でしょう。

 TBSは東京エレクトロンの株式の配当だけで20億円以上を得ているとも言われていて、今後も東京エレクトロンの成長に期待を寄せている。そういった理由もあり、『VIVANT』をはじめとする番組制作も“攻めの姿勢でやっていきましょう”となっているのではないでしょうか」(前出の制作会社関係者)

 民放キー局ディレクターはこう話す。

「民放各局は秋以降、大幅に番組の制作費を減らすとされ、フジテレビに至っては全番組で30~40%の予算削減命令が出ているとも聞こえてきています。

 ところがTBSは秋以降も制作費を下げずに突き進むことになるようです。ここで踏ん張ることができれば、ドラマでもバラエティでも一流の俳優、優秀なスタッフが自社に集まってくることになるでしょうからね。その原資が半導体マネーだと関係者の間ではもっぱらですよ」

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