「もちろん高視聴率ではありますが、前評判を考えると思っていたよりは数字が伸びませんでしたね。世帯視聴率20%超えもあると思っていたのですが……」

 ドラマ制作会社関係者がそう指摘するのは、堺雅人(49)が主演を務める日曜劇場『VIVANT』(※読み方はヴィヴァン・TBS系)の第1話(7月16日放送)のことだ。初回放送の世帯視聴率が11.5%(すべてビデオリサーチ調べ、関東地区)、個人視聴率は7.4%を記録している。

 本作は、大ヒットドラマ『半沢直樹』や『下町ロケット』などを手掛けたTBSの福澤克雄氏(59)が演出・原作を担当したオリジナルストーリー。堺をはじめ、阿部寛(59)、二階堂ふみ(28)、松坂桃李(34)、役所広司(67)といった主演級の俳優陣がズラリと出演すること、そして物語のあらすじが放送当日まで徹底的に伏せられていたことから注目を集めていた。

「福澤氏の名前や『日曜劇場』のブランドが一気に上昇した2013年版の『半沢直樹』も、第1話が最低視聴率で、そこからずっと上がりっぱなしという流れだったので、『VIVANT』も第2話以降で極端に落ちることはないでしょう。映像や撮影のスケールはハリウッド映画レベルだし、シナリオも重厚で面白かったという声も多いですからね。

 とはいえ、キャストは超豪華で超大なスケールを見せつけてくれた割には……な数字ですよね。直近の福澤作品である2021年版の『ドラゴン桜』は初回世帯視聴率14.8%だったし、2020年版の『半沢直樹』に至っては初回22.0%でした。今回もそうなる、むしろもっと凄いのでは考えられていただけに、残念な結果とも言えそうです。

 そして、今回の場合は1つ、“この場面で視聴者が離れてしまったのかも”と考えられているシーンがありますね」(前出の制作会社関係者)

『VIVANT』の第1話は、

《商社マン・乃木憂助(堺)が、所属部署で起きた1億ドルもの誤送金事件の損失を回収するため、中央アジアの架空の国『バルカ共和国』へ出向く。ところが、とある出来事がきっかけで現地警察に乃木が爆破テロの重要人物と誤解されてしまい、なし崩しで乃木は警視庁公安部の野崎守(阿部)、WHI(世界医療機構)の医師・柚木薫、協力者のドラム(富栄ドラム)らと、現地警察の執拗な追跡を切り抜け、日本大使館へ逃げ込む》

 という内容だった。