■キムタクにはない目黒の「魅力と武器」
そういう状況下で目黒は、Snow Manの一員としてバラエティ番組などで徐々に人気を広げた上で、「国宝級イケメンランキング2023年上半期」のNOW部門で22年下半期に続き2冠を獲得するなど、二枚目として台頭してきた。
「目黒さんは、最初から木村さんのようにカリスマ性を磨き、“目黒蓮”としてのブランドを作り上げるスタイルではなかったということ。またSnow ManはSMAPほど個々のメンバーが独自路線を進んでいるわけではなく、グループとしての一体感もファンの心をつかんでいます。
メンバー全員が、個人で得た経験でもグループに還元したいという気持ちが強く、一人だけが神格化扱いされることは、目黒さんも他のメンバーも望んでいない。そう考えると、単純に“ポスト木村拓哉”という位置づけでもないでしょうね」(前出の民放キー局関係者)
吉田氏は、目黒の魅力について「一人で“俺についてこい!”と仕切るわけではない、現代のドラマにピッタリ」と指摘する。
「『silent』での配慮に満ちた、“抑えた”お芝居はとても良かったですよね。ルックスも背が高くシュッとしていて、立ち振る舞いは韓国系の俳優さんのよう。人気が出るのもうなずけます。
今は、ドラマ以外のコンテンツもたくさんあり、視聴率を取ることは難しい。人々の選択が分散しているなかで、キムタクのように全世代へと知られる俳優は誕生しないだろうし、(目黒が)なれるとも思えない。そもそもこの時代“総数”を狙おうとしなくていい。とはいえ出演作品数はまだまだ少ないので、今後どれだけ持ち味が出てくるかが楽しみです」
固定のイメージをつけるのではなく、役によって見せる顔を変え、また引き出しを増やしていくのが目黒の武器。キムタクを引き合いに出す声があっても、惑わされる必要はないということだ。