■世帯視聴率で苦戦もコア視聴率は『教場』とほぼ同等

 前出の制作会社関係者が続ける。

「昨年前期のNHK連続テレビ小説ちむどんどん』ではないですが、ドラマにツッコミを入れるのが楽しくて見ている人もいる感じになっています。SNSでは『真夏のシンデレラ』に対する不満を書きつつ、《でもツッコミながら見るのが案外楽しい》といった声が出ていますね。

 そして、純粋に平成のトレンディドラマのように楽しんでいる人もいる。ただ、世帯視聴率は伴っていないと……。しかし、意外かもしれませんがテレビ各局が重視する13~49歳のコア視聴率は悪くないんです。

 7月24日の新海監督作品の件へツッコミが殺到した第3話のコアは2.9%でしたから、ほぼ3%。前クールに木村拓哉さん(50)が主演を務めた月9『風間公親-教場0-』もコアは3%前半でしたから、そこまで変わらないんです。

『真夏のシンデレラ』はキャストからもうかがえますが、若い層を狙った作品だということは間違いない。内容には批判もありますが、コア視聴率で見てみると一定の成功は収めているとも言え、フジとしては狙い通りといったところなのかもしれませんよ」

■『真夏のシンデレラ』に負けている3つの話題作とは……

 酷評も散見され、世帯視聴率では酷いことになっている『真夏のシンデレラ』だが、現状、テレビ界で重視されるコア視聴率では注目度の高い他の夏ドラマにも勝っているという。

「7月24日の週ですと、深田恭子さん(40)と福原遥さん(24)がダブル主演を務める『18/40~ふたりなら夢も恋も~』(TBS系)の25日放送回のコア視聴率は2.8%とほぼ同じなんです。

 Snow Man目黒蓮さん(26)主演の『トリリオンゲーム』(TBS系)の28日放送回はコア2.2%、松岡茉優さん(28)主演、芦田愛菜さん(19)の演技にも注目が集まる『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』(日本テレビ系)の29日放送回はコア2.8%でしたからね。

『18/40』しっかりとしたつくりですし、盛り上がりつつある。『トリリオンゲーム』は『silent』(フジテレビ系)が大好評だった目黒さん主演ということでスタート前は大いに注目を集めましたが、裏に『金曜ロードショー』(日本テレビ系)があって苦戦している。

『最高の教師』は松岡さんと芦田さんの演技力も凄まじく、『3年A組-今から皆さんは、人質です―』(日本テレビ系)を手掛けたプロデューサーと演出のドラマということで評判も上々です。しかし、コア視聴率で見てみると、さまざまな楽しみ方をされている『真夏のシンデレラ』は健闘していて、今後も数字を伸ばしていきそうなんです」(前同)

『真夏のシンデレラ』は夏ドラマの意外な勝ち組だった!?