8月13日、俳優の堺雅人(49)が主演を務める日曜劇場『VIVANT』(TBS系)の第5話が放送される。本作は、自衛隊の影の諜報組織「別班」の一員である乃木憂助(堺)を主人公に描かれる、『半沢直樹』で演出を務めた福澤克雄が原作を手掛けるオリジナルドラマである。

「『VIVANT』は放送前から、主演の堺さんに加え、阿部寛さん(59)、役所広司さん(67)、二階堂ふみさん(28)、松坂桃李さん(34)などなど主演級の俳優が揃ったキャスティングや、バルカ共和国(架空の国)を描くための大規模なモンゴルロケなどで注目を集めてきました。 “超大作”という言葉にふさわしい作品である反面、赤字になるんじゃないか、と心配する声も多いですよね」(制作会社関係者=以下同)

『VIVANT』はシナリオや役者だけでなく、現地ロケや大量のエキストラ、カーアクション、爆破シーンなどなど、映像面でも非常に豪華。映画なみのクオリティで毎週地上波で放送されている。

「『VIVANT』の制作費は1話1億円という報道もありますが、どう見てもとんでもない額になっているのは間違いない。同ドラマはどんなに高視聴率を取っても、地上波放送だけではとても回収できないそう。大赤字になってしまうみたいなんです。

 ただ、それは制作するTBSにとっては想定内。国内人気はあくまで“第1幕”であり、ドラマ終了後にNetflixで海外展開していく予定だと聞こえてきています。海外で稼いで制作費を回収、そして利益を出していく――という明確な狙いがあるそうなんです。

 TBSでは、2021年の小栗旬さん(40)主演の日曜劇場『日本沈没ー希望のひとー』が、Netflixで全世界配信をしましたが、それはお試し的なものだった。今回の『VIVANT』で、国内のテレビ放送での広告収入だけではなく、配信でも稼いでいくと。国内だけでなく海外からもお金を得る、外貨を獲得できるビジネスに本気で取り組んでいくことになるといいます」

 7月25日にYouTubeチャンネル『島根県観光振興課公式チャンネル』で堺、阿部、福澤監督の3ショットインタビュー動画が公開されているが、そこでは福澤監督が『VIVANT』について“海外進出”を強く意識していることを明かしている。

「日本を代表する役者さんって方に出ていただいて、できれば世界に向けて投げかけたいなってドラマにしたいと思っています」

 と熱弁したうえで、「そのためには、やっぱり島根の映像が必要だった」と、島根を強調していたのだ。事実、本作には出雲大社が登場することが事前番組で明らかとなっている。

 また、「日本刀って世界的に有名。年に一回奥出雲で玉鋼を作って、日本中の刀鍛冶の人に送って刀ができる。これをどうにかドラマの中に入れたい」とも福澤氏はコメントしており、ドラマの公式インスタグラムのリールにも、意味深な日本刀の映像が映りこんでいる。