8月27日の夜9時から、堺雅人(49)主演の連続ドラマ『VIVANT』(TBS系)の第7話が放送される。
本作は、自衛隊の影の諜報組織「別班」の一員である乃木憂助(堺)を主人公に描かれる、『半沢直樹』で演出を務めたTBSの福澤克雄氏が原作・監督を手掛けるオリジナルドラマ。謎が謎を呼ぶ展開から多くの視聴者から支持を集めているが、意外なところでは特撮ファン、特に『スーパー戦隊シリーズ』の間でも注目を集めているのだ。
本作には、特撮番組に出演経験がある役者が多い。特に、乃木の部下で別班の工作員・黒須を演じている松坂桃李(34)、警視庁公安部の新庄を演じている竜星涼(30)は出番も多く、メディアも「元ヒーロー俳優」として紹介することが多いので、知っている人は多いだろう。
竜星は2013年放送の『獣電戦隊キョウリュウジャー』(テレビ朝日系)で“桐生ダイゴ/キョウリュウレッド”を、松坂は2009年放送の『侍戦隊シンケンジャー』で“志葉丈瑠/シンケンレッド”を、それぞれ演じていた。
しかし、コアなファンがそれ以上に注目しているのは、過去の回想シーンに出演している乃木憂助の母・明美役の高梨臨(34)だ。高梨といえば朝ドラや大河ドラマに出演歴もある名バイプレイヤーかつ、夫が元日本代表プロサッカー選手の槙野智章であることで有名な女優だが、特撮ファンが彼女を見て連想するのは“白石茉子/シンケンピンク”。実は、若手時代に松坂と1年間『シンケンジャー』を駆け抜けた女優なのだ。
侍をモチーフにした『シンケンジャー』は、レッド(松坂)とそれ以外のメンバーが“殿と家臣”で明確に上下関係が分かれているのが特徴。
丈瑠(松坂)には敵組織「外道衆」を倒すこと以上にとんでもなく重い“使命”を秘密裏に抱えており、それが明らかとなる終盤のドラマの評価が非常に高い作品である。積み上げられてきた「“嘘つき”という言葉に過剰に反応する」などの伏線が回収された際は、視聴者だけでなく真相を知らされていなかったキャスト陣も衝撃を受けたことで知られている。
松坂は『VIVANT』の黒須のように陰のある役を演じることが多いが、デビュー作の『シンケンジャー』の時点でそれを感じさせる芝居をしていた。