■第7話で不自然さが強調された“彼女”か?

「最後に、第7話で乃木がバルカに発つ直前、急激に距離を縮めたWHI(世界医療機構)の医師・石薫(二階堂)についてのメールだった説も提唱されています。その場合もおそらく乃木からのメールだったと考えられそうですが、この説の根拠となっているのは、以前から薫には不自然な描写が多かったこと、第7話では乃木が“記録”を残していたことが挙げられます」

 薫は第2話で日本人のソウルフードである赤飯を食べた際、まるで食べ慣れていないような顔をしていたが、第7話で乃木が再度、赤飯を振舞った際も、やはり一瞬顔をしかめていた。この描写については我々の知る「赤飯」と見た目が若干違って見える、という指摘さえある。薫は日本では育っておらず赤飯を知らない。野崎、そして乃木は赤飯とは全く異なる“赤いご飯”を出して、薫の正体を暴こうとしたのでは――ということだ。

 また、翌朝には朝食を作る薫を乃木が「きれいだったんでつい」と、スマホで彼女を録画していたが、これは薫の顔や姿を第三者に見せるために撮ったのでは――そんな説もあるのだ。

《スマホ見て野崎さんがビックリしてたの、薫がテントだと伝えたんだと思う豹変する薫と乃木のバトルが見たい》
《今、別班も公安もバルカに居て、ノーマークな人物が薫先生とジャミーンなんだよね。目玉焼きの撮影シーンや乃木の表情、BGMにももちろん違和感。給油所で野崎のスマホに来た通知は、会合場所の座標と目玉焼きのシーンで乃木が気づいた薫先生の秘密に近づく何か(画像か動画)とみた》
《今回薫と乃木のシーンでちょくちょく乃木の顔が曇ってるのはやっぱり薫さんテントなのかな…動画撮ってるのも不思議野崎が薫とジャミーンの写真のシーンでスマホを見てるのは何を見ているのかな》

 と、薫を疑う声は絶えず寄せられている。

「そもそも、テントは第1話で創設者のノゴーン・ベキ(役所広司/67)が“(孤児になった)ジャミーンは我々で面倒を見る”と言っていたのに、手術費用は出さないし接触を図ろうとすらしていない。これは逆に、“我々”のひとりが薫で、彼女が面倒を見ているからではないか、という考察の裏付けだとも言われています。たしかに、シンプルに考えれば、ジャミーンをずっと守っているのは、側を離れることもあるドラム(富栄ドラム/31)を除けば、薫だけなんですよね……。

 薫と乃木に関しては純粋に“家族愛が分からなかった乃木が愛を知って幸せになってほしい”と願うファンも多いですが、そのようにはならない感じになってきましたね……」

 風雲急を告げる展開となった第7話。野崎のスマホには、何が映っていたのか――。