■11Rはガチンコのアドリブスパーリング!

 監修の松浦氏は本作のパンフレットで、「事前に決めた手を使わずに、約束事なしで挑戦してはどうだろう」と横浜と窪田に提案し、横浜は了承したこと、窪田も「流星君なら大丈夫でしょう」と、横浜を信頼してくれていたことを明かしている。

 前述の『ムービーウォーカー』インタビューで、松浦氏は「カットがかかる度に観客席のエキストラの方々から拍手が起きた」「流星くんと窪田くんの試合が“本物”だったという証拠」とコメントしており、現場は映画ではなく“ボクシング”を撮っていたと言っても過言ではないだろう。

 この伝説のアドリブシーンについては、

《2度目でもタイトルマッチからは目が離せず特に11Rがアドリブだと言うのやはり信じ難い会場で直に応援したかったそしてまたしても手に汗握る白熱戦に涙したわ中西のバックボーン知りたい!スピンオフ見たいな…》
《とにかくタイトルマッチの11R目を見届けようと心に決め体も心も前のめりになって観てきました!あれが本当にアドリブなの?》
《ボクシングシーン噂の11Rあれ本当にアドリブなんだ!Σ(゚д゚;)お互いの信頼関係がないと成り立たないと言われた理由がよくわかった》

 といった鑑賞者からの声が、SNSにも絶えることなく寄せられている。

「また、別の試合シーンに関しても、横浜さんはリアリティを出すために“振りにつなげるためのストロークの部分”はアドリブで行なっていたことが公式に明かされています。本当に、一歩間違えたら役者生命に響きかねないスパーリングのシーンも多かったですが、それでも役者同士が互いを信頼してやりきった。本作は、間違いなく役者・横浜流星の代表作になるでしょう」

 空手の有段者として有名な横浜。ボクシングの次は、どんな格闘技ものを演じてくれるのか。そして、『まつもtoなかい』では、盟友の那須川と何を語るのか――。