ジャニーズ事務所の創業者・ジャニー喜多川氏(享年87)による加害問題が大きな波紋を広げている。被害者が続々と名乗りを挙げるなか、ジャニーズ事務所が設置した外部専門家による「再発防止特別チーム」は8月29日、調査結果として「加害の事実が認められた」と報告。併せて多くのマスメディアが正面から取り上げてこなかったことも問題視した。

 これを受けてSNSにも、ジャニーズに対する多くの厳しい声が飛んでいるが、一方で、《親は動かなかったのか?》《知ってて入れたのかな》など、ジャニーズJr.(以下「Jr.」)の“親”の姿勢に対する疑問も多数上がっている。

 調査によれば、加害行為は「1950年代から2010年代半ばまでの間にほぼ万遍なく存在していた」。また再発防止特別チームは、ジャニー氏が20歳頃から80歳代半ばまでの間、常習的に加害を行なっていたことを指摘。ジャニー氏に「顕著な嗜好異常(パラフィリア)が存在していた」ことを強く裏付けるものだとし、「表現型が異常な、強烈かつ持続的な関心を特徴とする」とした。

 80年代後半に出版された北公次氏(享年63)による著書『光GENJIへ:元フォーリーブス北公次の禁断の半生記』(データハウス)を筆頭に、複数の暴露本でもジャニー氏の嗜好は書き残されてきた。そのため当時を知る人たちからは、Jr.の親世代でも「ジャニー氏の嗜好を知っていた」可能性があるほか、被害を知った時には何らか行動できたのではないかと疑問が浮かぶ――というわけだ。

 大手出版社の週刊誌記者は、「暴露本が出たタイミングで自分や親が何歳だったのかなどによって、さまざまなケースがあると思う」と前置きしたうえで、こう話す。

「たとえば、“当事者の会”副代表である石丸志門氏(57)は、母親の知り合いにジャニーズタレントがいて、”母親からジャニー氏の癖を聞いていた”とブログにもつづっています。入所時にも釘をさされたそうなので、親が知っていた例はあるのでしょう。

 また、代表の平本淳也氏(57)は、80年前後にJr.として活動し、90年代には『ジャニーズのすべて』(鹿砦社)と題した本も出版している。8月15日に都内で行なわれたトークイベントで、”子どもの被害を知った親が事務所に抗議したケースはなかったのか”という質問に対し、“無数にある”と実態を明かしていました。

 そのうえで平本氏は、その際の顛末として“何事もなかったかのように収拾をつける”としています。つまり、“訴えても事務所からもみ消されていた”ことを語っていますよね」