■「ノコルに犯罪歴をつけさせるな」

 憂助の父であるノゴーン・ベキ(役所)こと40年前の乃木卓(林遣都/32)は公安の人間だったが、“バルカの内戦に巻き込まれ、公安の救助ヘリが不自然に卓を見捨てた”という描写も相まって、

《もしやこの人達(※西岡とワニズ)はテントのトップが日本人だと既に知ってるとか?公安から潜入捜査でバルカに送られた乃木卓が日本国家の秘密を掴んでしまい、日本政府がバルカに依頼して乃木を抹殺→失敗→復讐の鬼・ノゴーン=ベキの誕生、みたいな?》
《もしかして、(※別班司令役の)キムラ緑子さんと檀ちゃん辺りが、救助のヘリ出せなかった国側の理由を知ってるとか…?》

 といった考察が、SNSにも寄せられている。第9話予告は40年前に何があったのかが大きく掘り下げられることが明らかになっているため、この伏線も回収されるのかもしれない。

「物語最大の謎だった『テント』の目的が“テロ請負など、非合法的な手段も顧みずに大金を集めて孤児救済を行なう”であることが第8話で明らかになった一方、テントのナンバー2でベキの“息子”であるノコル(二宮和也/40)の謎も、まだ残されています。

 日焼けしていなかったのは“表向きは会社の社長で、基本はオフィスにいるから”ということが明かされましたが、第7話でベキはノコルについて、テロ組織として非常に不自然な発言をしていましたよね」

 第7話では、テント本部でベキ(役所)が部下に対して「何があってもノコルに犯罪歴をつけさせるな」「お前達がカバーするんだ」とバルカ語で告げる場面があった。テロ組織のリーダーが、ナンバー2の犯罪歴の有無を気にするのは、非常に奇異に映る。

「単に“息子のように愛しているから”なんて甘い理由のはずがないし、会社をやっているから、というのも弱いですよね。ノコルに犯罪歴がついたら破綻してしまう大きな計画があるのでは、という声も少なくないですね……」

 その他、未回収の謎や「これは謎かもしれない」という考察は絶えることはなく、

・野崎は薫だけは“先生”と名前や苗字で呼ばないが、理由はあるのか?

 といったものから、当然、

・テントは「最終標的は日本」と言っているが、具体的に何をするつもりなのか?

 というのは、絶対に回収しなければならないものだ。

 あまりの謎の多さから《未回収の描写・伏線がまだ多く残っているように感じるけれど、シーズン2でも企画しているのかしら》《全ての謎は劇場版VIVANTで!ってなって萎えるパターン?》といった声も出始めている超大作日曜劇場『VIVANT』。すべての謎を回収して、すっきりと終わると信じたいが――。