【以下、『VIVANT』第8話までのネタバレを含みます】

 いよいよ物語もクライマックスに向けて動き出している、堺雅人(49)主演の超大型日曜劇場『VIVANT』(TBS系)。本作は、自衛隊の影の諜報組織「別班」の一員である乃木憂助(堺)を主人公に描かれる、『半沢直樹』で演出を務めたTBSの福澤克雄氏が原作・監督を手掛けるオリジナルドラマ。

 第7話では乃木が別班を裏切り、乃木と2人でテロ組織「テント」に捕らえられた別班の黒須駿(松坂桃李/34)が、「俺がお前を殺してやる!」と、乃木に殺意を滲ませる展開が描かれた。

「乃木はテントの創設者ノゴーン・ベキ(役所広司/67)が実父・乃木卓だと知り、どうしても会いたかった。そのため、テントとの接触作戦の土壇場で別班のメンバー4人を銃殺し黒須も肩を狙撃されてしまった。

 しかも、第8話では乃木が本当に裏切ったことを証明するために、テントの指示通り黒須を銃殺しようとする姿まで見せました。黒須が怒るのも当然なのですが……“父親に会いたくて別班を裏切るどころか仲間を殺害する”という乃木の行動があまりに短絡的すぎる。さらに複数の描写から、“ここまでが別班の計画通りで、真の裏切り者は黒須なんじゃないか?”という説がかなり言われていますね」(テレビ誌編集者=以下同)

 視聴者に疑われているのは、テントのナンバー2・ノコル(二宮和也/40)と黒須がなんらかの共犯関係にあるのではないか――という説だ。複数の理由があるが、最大の根拠とされているのは“ノコルの性別とベキの過去を知っていた”という点である。

 第7話では、別班のメンバーがノコルについて「流暢な日本語話す」以外の情報がほとんどなかったにもかかわらず、「べキの“息子”という可能性も?」という同じ別班の熊谷一輝(西山潤/25)の問いに「その可能性もあります」と、性別について否定していなかった。

 また、同会議ではベキの動機について乃木が「考えられるのは公安が何らかの事情で父・乃木卓を見捨てた」と語ると、黒須が「家族を殺された分、恨みが倍増しますね」と同意していたが、この時点で黒須は卓の妻・明美(高梨臨/34)について詳細を知らなかったはず、という指摘もある。

《黒須「家族も殺された分…」←乃木が母の確かな生死を知ったのはアリを問い詰めた時。(黒須とはモニター切った後の会話)公安と薫の認識も“死亡”。でも“殺された”と認識できるのはノゴーン側》
《なんで黒須は乃木卓の家族が殺されたって思ってるの???》

 といった声が、SNSにも多く寄せられているのだ。